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グリーンかこっちにピジョットに乗って飛んでくるのがわかる。マサラに着いて一時間経ってないのに、どうやって伝わったんだろう。
多分お母さんがナナミさんに、ナナミさんからグリーンへ、かな。
これじゃ何のためにトキワを避けてきたかわからない。
マサラに戻ったのも、オーキド博士に呼ばれて…ああ、博士がグリーンを呼んだのかもしれない。
どちらにしろ、今は会いたくなかった。

グリーンのリザードンを素早く出して飛ぶように命じたが、久々の主人に会いたいのか中々飛んでくれない。

「レッド!」

…見つかった。
リザードンは嬉しそうだ。

「戻ってきてるなら、こっちにも顔見せろよな」

目の前に降り立ったグリーンはリザードンの頭を撫でながら言う。
そして僕を見る。綺麗なその目で。

「もしかして、もう山に行くのか?少しくらいゆっくりしろよ」

グリーンの目に僕が映っているのを見ると自分が歓喜しているのがわかる。今グリーンは僕しか見てない。
そんなに無防備に笑顔みせて。
笑った僕が珍しかったのか(お母さんとグリーンしかわからない変化らしい)グリーンが除き込んでくる。

「レッド?」
「…ねえ、そんなに見つめないでよ」



(見つめないで)

我慢してたのに襲いたくなっちゃうでしょ。
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