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体の奥深くにある熱く自身さえも焦がし溶かしてしまいそうな熱に浮かされる。
それを隠すように、ごまかすように湖に飛び込んだ俺はこんな感情を緩やかで冷えた水を利用していることに少しばかり罪悪感さえ覚えた。

嫉妬、醜い感情。

でも俺にはどうにも出来なくて。

水の中から空を見る。いつだってこの青に助けられていた。

どのくらい経っただろうか。
随分沈んでいたせいでもう体は冷たい。
湖からあがってもまだ心は熱く疼いていて。恋い焦がれているなんて、そんな可愛い気持ちじゃないんだよ。

「ティーダ!こんなところにいたのか」
「フリオニール…」

どくん、心臓が鳴ったのがわかる。

「…なんで」
「みんな心配してたぞ。ああもう、また飛び込んだな?」

仕方ないな、と困ったように笑う。
優しいな、フリオニールはいつも。俺のこと探しにきたんだろ?
息も切らしちゃってさ。
優しいよ、優しい、フリオニールは、俺じゃなくてもこうやって探すんだろ?

「ほら、帰るぞ」

俺の手を取ったフリオニールの手を振り払う。

「…ティーダ?」

何も知らないくせに、俺の感情なんて、フリオニールはただ俺を仲間としか見てない。俺はもう溢れ出しそうなのに。

「…ほっといてくれよ」

フリオニールの顔が強張る。
何も知らないくせに、何も知らないくせに

「俺に優しくすんな…っ」

「ティ、」

「みんなと同じように俺に優しくすんなよ……頼むから…」



(優しくしないで)

溺れたように苦しくて息が出来ない。


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