Main

Start++


※日記ログ



どうしたって届かない。
手を伸ばしたところで、物理的にも精神的にも遠いところにいる。
俺にそっくりだと言われた。実感は正直あまりない。

手のひらに握っていた、俺の手より少し大きな橙色を放り投げる。
空の青とのコントラストに聞こえない声が聞こえた気がして、それを振り払うように橙色にかじりつく。

…やっぱり、皮ごとだと苦いだけなんじゃん。

傍らの木から鳴く蝉の声があんたを思い出させる。



(120606)
×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -