※ついったRTネタ ※学パロです! 「なんだ、先生いないみたいだな…」 「そうみたいですね…」 「だけど、鍵は開いてるみたいだから早く手当しよう」 「はい…」 黒板に板書する音が遠くから響くなか、保健室の『保険医不在』とプレートが掛けられているドアノブを捻り、部屋の中へと入る。 中には保険医はもちろん、ベッドで休んでいる者もいないのだろう。静かな部屋には消毒液の独特な匂いだけが広がっていた。 入り口の傍に設置されていた椅子に今までおぶっていた少年、ゴールドを降ろしてから、俺は彼の怪我の手当てをする為に薬品棚から消毒液と脱脂綿、そして絆創膏を取り出し手当の用意を始めた。 「消毒するからな。痛くても我慢しろよ?」 「はい。……本当に迷惑かけてすみません」 「恋人が怪我してるんだ。手当ぐらいさせろ」 「…っ!は、はい」 すまなそうに眉を下げるゴールドに、俺はぴしゃりと言い放つ。 その言葉を聞いて顔を赤く仕上がらも素直に頷いたゴールドに、俺は手当を施した。授業が終わるまでまだ時間はある。俺はそれを承知でわざと手当てするのに時間を掛けた。 俺と彼、ゴールドのクラスは今は体育の授業中であり、そこで授業の一環としてバスケ行っていた時、敵チームとして試合に参加していたゴールドは俺のクラスメイトと派手にぶつかり怪我をしてしまった。 一人で保健室へ行くというゴールドを無理矢理俺が付いていくと言い張って、今二人でこの保健室にいる。 足、正確には脹脛のあたりに出来た擦り傷に消毒液を染み込ませた脱脂綿を宛がう。 やはりそれが傷に沁みたのだろう。ゴールドは少し身体を縮こまらせて息を浅く吐いた。 「やっぱり痛かったか?」 「少しだけ…」 「まあ、あの体育館結構ワックスが効いてるからな。でも、ミミズ腫れにはなっていないみたいだから大丈夫だろう…。っし、消毒終わり!」 「あ、ありがとうございました」 最後に絆創膏をぺたりと貼り付けて、出した備品を棚に仕舞う。 ゴールドは今しがた手当したばかりの脹脛を摩りながらふわりと笑って俺に礼を述べた。 その時、不意にハーフパンツを穿いた彼のズボンから除いた太腿に目を奪われ、そして、 「……っ!」 ぞくりと、下腹が疼くのを感じた。 そういえば、ここ最近は自身の所属するクラブや生徒会活動があって彼とは所謂“そういった行為”をしていないことを思い出した。 それどころか、自分で自慰さえもしていないということも思い出してしまった。 彼と自身は学年が違うのでただでさえも一緒にいられる時間と言うものには限りがある。 だからこそ、こういったシチュエーションを活用すべきなのではないだろうか? 「あの、グリーンさん?そろそろ授業に戻らないと…」 「…ちょっと待ってろ」 「……?」 小首を傾げるゴールドを椅子に座らせたまま、俺は先ほど入ってきた扉に付いていた鍵を掛けた。 カチャリと小さな音が、二人しかいない部屋にやけに大きく響いた気がした。 「…っ?! グリーンさ、…っ!……ちょっとっ!!」 「悪い…。でも、」 鍵を掛けた音が彼にも聞こえたのだろう。何かを感じ取ったゴールドが立ち上がる前に彼との距離を詰め、その身体を今度は姫抱きにして部屋の奥に備え付けてあるベッドへ放り投げた。 そして彼が逃げないように身体の上に覆い被さり、先ほど手当したばかりの足を掴んでそこから見える真っ白な脹脛に口付け言った。 「そういえばしばらくヤッってなかったよな?」 「っ?! どこでスイッチが入ったんですかっ!?」 「太腿」 「〜〜〜〜っ!へ、変態っ!!」 「なんとでも」 脹脛に口を付けたままそう零せば、顔を真っ赤にして抗議するゴールドに理由をさらりと述べれば、褒め言葉としか受け取れないような言葉が返ってきた。 だが、こちらはもうその気になってしまったのだ。今更やめる気なんてさらさら無い。 「大人しくしないと誰か来るぞ?まぁ、見られてもいいのならそれでいいが」 「…っ、卑怯ですよ、グリーンさん」 「卑怯で結構…でも、」 「んっ…っ!や…」 「お前だって今更やめられても困るだろ?」 「…分ってるなら、授業が終わるまでにとっとと終わらせて下さ……」 「仰せのままに」 ゴールドの言葉と同時に彼が来ている上着へ手を伸ばす。 いつもと違う場所に、また下腹が疼くのを感じた。 (背徳の香り) 授業終了の鐘が鳴るまであと… |