※Я櫂Яナオ
※ナオキくんがЯしたまま
※櫂くんが外道





「ネビュラロード・ドラゴンで、ヴァンガードをアタック」

「…っ、ノーガード…」


ダメージチェックで捲られたカードには、ナオキが窮地を脱する為のヒールトリガーの文字は無く、二人の周りを囲っていた黒い空間はナオキの操る<抹消者 ボーイングセイバー・ドラゴン“Я”>の悲痛な咆哮と共に霧散した。


「う…っ!あ、あぁ、っ!」

「だから言っただろう。お前の力では俺には到底及ばないと…」


櫂はハッと嘲笑するのと同時に、目の前でカードを散らばらせ自身を侵食する痛みに呻く男、石田ナオキを冷めた表情で見下ろした。
その言葉に弾かれるように顔を上げたナオキの瞳は、痛みに歪んではこそいたが、櫂から決して目を逸らそうとせず、自身を挑発する目の前の男に挑むような鋭い光を放っていた。


「うるせぇ…っ、もう一度、もう一度オレとファイトしろ!」

「何度も言わせるな。お前は俺には勝てない」

「なら、勝てるまでお前に挑むまでだ…っ!」


まるで毛を逆立てて警戒する猫のように、吊り上げた瞳と口から漏れる吐息が櫂を挑発する。
だが、櫂はそんなナオキの態度が気に入らなかった。


「お前の素直さ、純粋さに興味を示してはいたが、今はただただ不愉快だ」

「ぐっ!」


ダンッ、と大きな音を立てて、櫂はナオキの胸倉を掴み彼の身体を部屋の床へと叩きつけた。衝撃に備える間もなく床へ叩きつけられたナオキは、痛みに呻いたものの、低くなった櫂の声音から彼の様子を窺うため、視線を逸らすことはしなかった。


「…っ!」


見上げた櫂の顔は、サディスティックな笑みを浮かべ歪んでいた。その表情に、ナオキの身体は無意識にびくりと揺れる。
その反応が良かったのだろう。さらに笑みを深くした櫂は、未だ小さく震えるナオキの耳元へ、低く囁いた。


「二度とそんな口が利けないように、一度、誰がお前の主なのかしっかりとその身に教え込んでやる」


と。そして、自身が彼へどれだけ大それたセリフを吐いたのかということを、これから身を以て知ることとなったのだ。





「ん、んぅぅ!…や、んむぅ…っ!」

「…ふっ」


床に倒されたナオキの両腕を、その身に宿した力で呪縛し、その体へ覆い被さるようにして、櫂はナオキの唇を貪った。逃げ惑う舌を絡め取り、わざと水音を大きく響かせてぐちゃぐちゃと口内を犯す。ナオキは顔を逸らすことさえも許されず、櫂から与えられる熱と送り込まれる唾液を受けることしか出来なかった。


「はぁ、はっ、はぁ…」

「ずいぶんと大人しくなったみたいだな。だが、安心するのはまだ早いぞ。今日はお前を
悦くする為の行為ではない」


互いの唾液で銀糸が繋がる中、櫂はその言葉と共に息を乱すナオキの眼前へ自身のゆるく勃ちはじめたソレを晒し、ナオキへその先の行動を示すように怒張をナオキの頬へと当てた。拒否権は無いと、言外に告げているその行為に、ナオキは抵抗の意を唱える間もなく従うことしか出来なかった。


「ん、んぐ…ふっ、ぁ」


ずるりと口から引き出した怒張は、すでにナオキの口に収まりきらないほどまでに膨らんではいたが、ナオキは喉奥を蹂躙され続けていた。
下から上へと陰嚢を刺激するように舌で辿り、先端をちゅるりと吸い上げてから再度、ナオキは口腔へと怒張を招き入れる。
ナオキの唾液と櫂の先走りでぬるついたそれは、赤黒く反り立ち、ビクビクと激しく脈を打ち続けている。
口内に広がる先走りの液に顔を歪めながら、けれどもそれを吐き出すことを許されなかったナオキは、先ほどまでの強気な態度はすでになりを潜め、目尻に涙を浮かべて櫂の愛液を嘔吐きながら飲み込んでいた。

だが、櫂はどこまでも非情だった。


「下手くそ。そんなお粗末なフェラじゃいつまでたっても俺をイかせられるわけがないだろう」

「んんぅーっ!!!」

「こうして、もっと喉奥まで咥えろ」

「ん、んんぅ!う、ぐ…んぐ!」


ナオキの必死の愛撫も、櫂には余興にもならなかったらしい。一言そう零した櫂は、口を上下させるナオキの頭を掴み、さらに喉奥へと怒張が入るようにナオキの頭をピストンさせた。
抵抗虚しく喉の最奥を高速で突かれる衝撃に呻き声を上げることしか出来ないナオキは、いよいよ本格的に涙を両瞳から零し、強制的にイラマチオを受けることになった。


「出すぞ。しっかり味わえ…っ!」

「んんんんんっ!!」


そして絶頂を迎えた櫂に頭を固定され、ナオキは喉奥に櫂の精液を叩き付けられた。
頭を固定されているから顔を逸らすことなど出来ず、ナオキは櫂の言葉通り喉を大きく鳴らし、その精液を飲み込んだ。


「…げほっ、げほっ、…は、はぁ…」

「それがお前の主の味だ。しっかりと覚えたら次は顔にかけてやる。それまでに今よりマシにしておくことだな」


咳き込むナオキを見下ろしながら、櫂はクククと喉を鳴らして笑う。予想通りの反応と、完全に従うしか出来ないナオキの痴態に、気を良くしたようだ。
だが、やられっぱなしではいられないのが、石田ナオキの性分である。その言葉を聞いたナオキは、目尻に涙を浮かべつつも口角を上げ言い放った。


「はっ、次があるかどうか分からねぇけどな…」

「…減らず口を。馬鹿な“竜使い”だな」

「あぁぁぁぁぁぁぁ!」

「口だけでは足りなかったようだな。…いいだろう、次はココで躾けてやろう」


ナオキのその言葉が、今度こそ櫂の逆鱗に触れたのだろう。先ほどまでは存在しなかった“力の象徴”が櫂の目元を飾り、ナオキの目の前へと櫂が手を翳せば、その力に支配されたナオキの身体は赤黒く縁取られた輪に拘束され、櫂の目の前へと連れられた。
そうして櫂の下半身へ跨るようにして腰を下ろされたナオキは、次の瞬間には秘部へと櫂の怒張を挿入され、慣らされていなかった秘部がこじ開けられる痛みに悲鳴を上げた。
先ほどの口淫で塗りたくられたナオキの唾液と、零れた櫂自身の精液のみで濡れた怒張を突き挿れられたナオキは目を見開き、その激痛から逃れようと身体を左右へ激しく揺らすも、呪縛された身体はびくともせず、その間にも櫂の手とナオキ自身の重みで怒張はみるみる内にナオキの最奥へと侵入を進めてしまっていた。


「あ、あ、あ、あ、あ!」

「どうした、あまりの快楽に言葉も出ないか?」

「あ…ひっ!…や、うご、く、なぁ!あ、やぁぁ、あ、」


ナオキの制止の言葉も聞かず、櫂は埋め込んだばかりのソレで秘部を掻き回すように、ゆっくりと律動を始める。
先端が出るぎりぎりのところまで引き抜かれ、勢いよく最奥を突かれる。それを何度か繰り返すうちに、ナオキは痛みしかなかったそれに、次第に快楽を見出すようになっていった。


「あ、あ、か、い…櫂、か、…い…っ!や、奥、やだぁ、やだ…」

「イきそうか?」


与えられる快楽と、ぱちゅぱちゅと肌がぶつかる音と秘部から聞こえる水音が、ナオキから次第に思考を奪っていく。
完全に抵抗の意志を見せなくなったナオキの拘束を解けば、甘えるように櫂の首へと腕を回したナオキは、蕩けた表情で熱に浮かされたように嬌声を零しはじめた。
まだ間隔は長いがびくびくと身体を震わすところを見るに、ナオキの限界は近いらしい。確かめるように櫂がそう問い掛ければ、ナオキはまるで幼子のように首を振りながら、さらに強く櫂へと抱き付いた。


「ひぅ!…も、もぅ、むり…無理ぃ」

「何が無理なんだ?」

「櫂、櫂…」

「それだけじゃ分からない。…俺に“何をしてほしい”のかはっきりとその口で言え。その口で、俺を強請ってみせろ」


―『なぁ、ナオキ…』


それは、普段の櫂トシキという人物を知る人間が聞くことのない、優しく、それでいて全てを支配してしまうかのように甘い声で囁かれた。
耳から吹き込まれたその呪言は、ナオキの思考を甘く溶かし、やがて、身体を縛る黒輪のように黒く染め上げていく。
だが、それに気付かないナオキは櫂のその言葉に応えるように、やがて小さく戦慄くその口から櫂へ望みを告げた。


「イかせて…櫂…」


その言葉を聞いた瞬間、櫂は今まで誰も見たことの無い綺麗な笑みを浮かべて、ナオキを慈愛に満ちた表情で見つめ、ねだるナオキの頬を撫で、小さく一つキスを落とした。


「…いいだろう。奥に出してやる。しっかりと受け止めろ、ナオキ………っく!」

「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」


そして最奥を突くのと同時に、ナオキの秘部へと再度、その怒張から精液を吐き出すのだった。










「馬鹿な竜使いよ。いつまでも俺の傍に居ろ。そして、その身に溢れんばかりの愛情を孕め」


静かな寝息を立て、夢の世界を飛ぶ竜の先導者の心臓へ、指を突き立てる。
そこから広がるのは、世界を侵食する異質な力。
絡め取られた竜の使いは、果たして、その呪縛から逃れることは出来るのだろうか?


(結末は、神のみぞ知る)