高尾誕生日企画 | ナノ
Takao's Birthday Project
あと4日



本日11月17日のさそり座は9位!相性がいいのはおうし座です!
ラッキーアイテムは……カーディガンです。



チャコール色のカーディガンに、インナーは白地のプリントTシャツに黒地のチェックのステッチパンツ。足元はベージュのドレープブーツ。

……うん、完璧だ。
久々のデート服にぬかりはない。
待ち合わせ時間の10分前。早めに来て彼女を待つ彼氏。
デートコースはあっちに任せてあるけど、とりあえず完璧だ。


「……真ちゃん早くね!?」

「待ち合わせ20分前は常識だ」

「それもう待ち合わせの意味もないような……」


完璧だと思っていたのに。真ちゃんてば早すぎるでしょ。
たまには俺が待ってみたいっつーの。
ちまたではHSKなんて言われてる俺でも、待ち合わせ時間はHSじゃないらしい。


「高尾」

「ん?」

「新しいバッシュを見に行きたいのだが、いいだろうか」

「いいよー!真ちゃんが行きたいところに俺も行きたい!」

「……ばかお」


真ちゃんが俺を馬鹿尾って呼ぶときはマジでキレてるときか、照れてるとき。
照れ隠しのようなものだ。
今更思うけど、俺って真ちゃん説明書になれるんじゃないかと思う。


「行こうぜ、真ちゃん」

「ああ」

「あーっ!みどりぃん!」

「「!?」」


1オクターブ高めの声が、“ミドリン”と隣にいる相棒を呼ぶ。
ちらりと顔を盗み見ればその顔は引きつっていて、声の主を確認したくないようだ。
俺も直接会ったことはないけど大方予想はついている。
この真ちゃんに女の子の知り合いといえば……まあ、一人だろう。


「無視しなでよぉ、ミドリン」

「……無視などしていないのだよ、桃井」


げえ、と言う顔をしている青峰の隣にいるピンクの髪の女の子。
桃井さつき。帝光中学校バスケ部元マネージャー。
青峰の幼馴染で桐皇高校バスケ部マネージャー。
黒子がすきらしい。真ちゃんは気付いてなかったらしいけど。


「青峰くんからキーホルダー貰った?」

「ああ。大事にしているのだよ」

「よかったぁ。あれね、私とお揃いなんだよ!」


ほら、とバッグについている陶器製のキーホルダーを見せる。
確かにそれは真ちゃんが貰ってすぐ俺に貸してくれた奴とお揃いだった。
てか女の子とお揃いて。女子か!


「そうそう、高尾くんに用事があったの!よかった、会えて!」

「へ?俺?」

「じゃーん!帝光中時代のミドリンのカーディガン♪」


真ちゃんが砂を吐く勢いで盛大に吹いた。
顔面蒼白。ていうかこの子いつも持ち歩いてたわけ!?


「なくしたと、思っていたやつなのだよそれは!」

「赤司くんの命令で盗んでおきました☆」

「犯罪なのだよ!」

「はい、高尾くん♪」

「え、俺に渡されんの!?死ねって言ってんの!?」


とてもいい笑顔で桃井ちゃんが渡してくる。
赤司の命令ってなに!?
それよりも真ちゃんが今にも噛みついてきそうなんだけど!


「赤司くんが“1年後、緑間と一緒にいる相手に渡してやれ”って言ってたから」

「エンペラーアイこええええええ!」


と言いつつしっかりカーディガンを保持する。
真ちゃんに着せよう。コスプレえっち決定。


「ごめんねぇ、ミドリン。でも赤司くんの言うことは絶対!だから」

「……一応戻ってきたからいいのだよ、もう…」


どうでもいい、と言ったような口ぶり。
そりゃそうだろう。一番寒い時期になかったのだからもう用はない。
桃井ちゃんはすっきりした様子で、絶えず笑っていた青峰の腕を引っ張って去って行った。


「よかったね、真ちゃん」

「よくないのだよ……」

「今日中学の制服着てえっちしよーね!」

「するか馬鹿ッ」


今日も1日、幸せに過ごせそうだ。



:あと4日

ももーいっ!可愛いよ桃井!
もうあと4日ですね…!





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