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あと6日
本日11月15日のさそり座は3位!相性がいいのはてんびん座!
ラッキーアイテムは……
コンパクトミラーです。
「コンパクトミラーとか……」
男子高校生が持ってるわけねーだろ!
俺は朝から頭を抱えていた。
だが俺には!俺には妹ちゃんがいるのである!
「妹ちゃーん」
「やだよ」
「兄ちゃんまだ何も言ってないよ!?」
「コンパクトミラーでしょ。分かってるんだから」
「分かってんなら兄ちゃんに貸してくれよー…!」
「だぁめ!これは友達とお揃いなんだから。いくらお兄ちゃんの頼みでも貸してあげない」
「また俺真ちゃんに怒られんじゃん……」
妹ちゃんの様子からして、絶対に貸してくれないことは分かった。
……仕方ない、奥の手を使うか……っ!
◆
「高尾。ちゃんとラッキーアイテムは持っているか?」
「ん?ばっちしばっちし!大事にしまってあるって」
コンパクトミラーなんて入ってない制服のポケットを叩く。
今日のかに座のラッキーアイテム、こんにゃく入りスープのインスタントを片手に持ちながら不審そうな目で見てきた。
「見せろ」
「へ?」
「持っている証拠を見せろと言っているのだよ」
「えっとぉ〜……」
このポケットの中に入っているのは携帯だ。
……くっそぉ。真ちゃん疑り深くねえ!?
俺全然信用されてないんだけど!
「じゃ、じゃじゃーん。携帯電話ー……」
「馬鹿者っ!」
ごつ、と音がしたと思えば俺の頭がじんじんと痛んできた。
こいつ、殴りやがった!
「し、仕方ねえじゃん!妹ちゃんが貸してくれなかったから!」
「買え馬鹿者!」
「買う暇がなかったんだろ!」
なんでこんなくだらないことで口喧嘩してんだろ、俺ら。
ピリリリリッ
途端に真ちゃんの携帯が鳴る。
真ちゃんは舌打ちをして、電話に出た。
「もしもし」
電話に出た真ちゃんが、目を見開く。
そして慌てた様子でカーテンを開き、窓を開けた。
「っ紫原!」
え、紫原?
俺も窓の外を見てみると、グラウンドにはまいう棒を食べながら携帯を耳に当て、片手をあげている紫色の髪の毛の奴がいた。あとヒムロさん?泣き黒子が妙に色っぽい人。
「待てお前!そこで止まっておけ!」
真ちゃんが携帯を切って、慌てて教室から出て行く。
俺もそのあとを追った。てかあと5分で授業始まるんだけど!
あとあいつは平日なのに何で秋田から来てんだよ!?
「紫原、お前……」
「あ、みどちーん。久しぶり〜」
「いきなり押しかけてごめんね。敦が赤司くんに用を頼まれてね」
「用……?」
「そー。これ、赤ちんがみどちんにって。綺麗な手鏡あげたかったんじゃない?」
紫原が真ちゃんに和柄の小さな鏡を渡す。
「これをわざわざ平日に届けに来たのか」
「そうだよ?」
「小さなものなら郵送すればいいだろう!学校を休んでまで……!先輩まで巻き込むとは」
「だってー。赤ちんがちゃんと渡してねって言うからぁ」
なんでこいつこんなに赤司に従順なわけ?
って、俺も人の事言えねえか。
真ちゃんが振り返って、俺に鏡を渡す。
あれこれデジャヴ。
「持っておくのだよ」
「え、でもさ」
「赤司と二人に感謝だな」
ふ、と真ちゃんが綺麗に笑う。
少しだけ複雑な気持ちだった。
キセキの世代は赤司に絶対服従。それは分かってるけど、真ちゃんは服従というより……何て言うか……心を許してる相手?って言うのかな。
「礼は言うのだよ、紫原」
「いいえ〜」
「氷室先輩。後は頼みます」
「ああ。任せておいて」
じゃあね、と言って用が済んだらさっさと帰って行った。
なんてお気楽な奴らなんだ。
学校のこと一切考えてなかったろ、あれ。
「……俺もお前を綺麗に笑わせたいなぁ」
「何か言ったか?」
「ん?なーんにも!」
お前なんかに、真ちゃん支配されてたまるかってーの!
:あと6日
話が…まとまっていない……!