黒子のバスケ | ナノ



※洛山vs秀徳終わった後っぽい。





僕はお前に影として生きろと言った。

影として僕たちキセキの役に立てと。

そう言ったのはお前の特性からで。

お前自身は、僕にとって相当な光だったんだよ、テツヤ。



「お前はいつから笑わなくなった、赤司」



深緑の瞳が威嚇するように僕を射抜く。

ああ、僕の可愛い可愛い真太郎。

初めて僕にはむかってきたね。

真太郎、覚えているかい?僕が昔に言ったことを。

僕はお前たちが大切だ。僕はお前たちが一番だ。

だからお前たちも、僕が一番じゃないと駄目だ、と。


「真太郎は約束破りだね」

「……」

「あっちの黒髪の子かい?お前の相手は」

「……関係ないのだよ」

「真太郎。僕にむけた牙は、僕に勝つまで折っちゃいけないよ?」

「……」


視線の先には、これでもかと中学時代愛情を注いで丹精込めて育てた愛しい我が子。

もちろん真太郎もその一人だ。今でも僕のお気に入り。

だがあちらにいる、特殊な我が子はお気に入りなどという言葉で片付けられない。


「さっき、僕がいつから笑わなくなったかと聞いたね」

「ああ」

「分からないな」

「……?」


はたして、僕はいつから笑わなくなったのだろうか。

はたして、僕はちゃんと笑ったことがあったのだろうか。


「俺は、そんなお前を救いたかったのだよ」

「ふふ…僕の育てた子供たちは、やっと僕に牙をむく気になったらしい」


切り捨てた駒が、新しい仲間とともに僕に噛みついてくるなんて、誰が想像したろうか。

少なくとも僕にとっては予想の範囲内だった。

勝ちあがってくることさえ範囲内だ。

僕の目に見えている未来は、テツヤにとっては絶望的。

それを覆すのが、黒子テツヤ。

僕の愛しい愛しい、ひとつの光。


「もう、お前たちが何を一番にしたって構わないさ。ただ、育ての親を見捨ててくれるな」

「赤司……?」

「お前たちが噛みついてきた牙で死ぬのなら、本望さ」


そう。

お前に殺されるならいいよ、テツヤ。

だから、可愛い牙をむいて僕を殺しにおいで。



:愛しい我が子が牙をむく

あれ?変な話になった……
赤黒なのに赤司と緑間しか出てない不思議。






愛しい我が子が牙をむく



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