黒子のバスケ | ナノ






俺の恋人である黒子テツヤは、みんなから愛されすぎている。



「テツー、さっきのパスよかったぜ!」

「青峰くんも、ナイスダンクでした」


こつん、と拳を合わせて青峰から頭を撫でられる恋人。

相棒だからそういうやり取りがあるっていうのは分かってる。必要以上にべたべたし過ぎだと言うほど子供でもないし、嫉妬しないほど大人でもない。



「くーろこっち!」

「……黄瀬くん、暑いです」

「やっぱ黒子っちってすごいッスよね!俺は到底コピーできないッスよ」

「それは、どうも」



青峰と肩を組んでいるうちの恋人に思いっきり抱きついていくきらきらした犬。

見るからに黒子大好きな黄瀬。あいつにこそ言ってやりたい。黒子に必要以上にくっつきすぎだと。

あいつの教育係に黒子を起用したのは他でもない俺だし、いまさら悔やんでも仕方がない。

だってまさかあんな奴だとは思わないじゃないか。モデル(笑)が。



「俺の今日のラッキーパーソンは影の薄い奴なのだよ」

「おは朝っていつも特定すぎやしませんか…」

「それでこそおは朝なのだよ。今日は俺のそばにいるのだよ、黒子」



ツンデレ属性メガネ電波ちゃん。

あいつも結構分かりやすい。緑間は友人の恋人だからと手を引くだろうと思っていたら別に引きはしなかった。むしろ押してきた。

普段鈍くてウブなメガネのくせに。



「黒ちーん、あのね赤ちんが寂しそうな顔してるから行ったげてー?」


敦。敦は無害だ。妖精さんだから。

…ん?俺が寂しそうな顔…?

あ、黒子がこっちへ来る。やばい、シャキッとしろ征十郎!



「赤司くん」

「なんだい?」

「僕が大好きなのは赤司くんだけですからね」



俺以外のやつとべたべた必要以上にくっつくな、とか言うほど子供でもない。

俺のだって分かっててもあいつらに嫉妬しないほど大人でもない。



「黒子まじ天使!俺も大好きもう大好き!(そんなこと分かっている)」

「赤司くん、心の声と出てる声が逆ですが大丈夫ですか」

「……!」



黒子のとこに関しては、子供にも大人にもなれないらしいな、俺は。




:子供でもないし大人でもない

ただの恋する中学生なんです。
ってことを書きたかったのです…が。







子供でもないし大人でもない



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