高尾誕生日 | ナノ




だいすきだから









朝目が覚めると、焦げた匂いが鼻についた。

――火事!?

寝起きでぼうっとしていた頭が一気に冴える。
俺はベッドから飛び起きて、匂いのもとの一階へおりていった。


「火事!?真ちゃんいる!?」

「……?おはようなのだよ、高尾」

「し、んちゃ……」


真っ黒に焦げまくったフライパンを両手で持って、エプロンを身に纏った真ちゃんが振り返る。

真っ白なほっぺたには赤い液体。エプロンはどろどろになっている。
一体何事?


「一体どうしたの」

「今日は、高尾の誕生日なのだよ」

「……へ」


だから朝ごはんを……と口をもごもごさせながら言う真ちゃん。
ちょっとやめてよそういう可愛いこと……。


「気持ちは嬉しいけど、危ないからダメ」


焦げ焦げの真っ黒なフライパンを取り上げる。
真ちゃんがむっとした表情で見てきた。
焦げる前になにを作っていたのかこれじゃあ全然分からない。


「ありがと、真ちゃん」


屈んで真ちゃんのほっぺにキスをする。
変わらずむすってしてるけど、そこも可愛いからいい。
俺は真ちゃんを抱き上げて、ソファに連れて行く。


「……えっち、するのか?」

「したいなぁ、なんて」

「……だめなのだよ」


駄目って言われると、逆に燃えるのが俺。
俺のニットを着ている真ちゃんの身に着けているエプロンを取って、だぼだぼのニットの下に手を入れる。

こりっこりの乳首を指先で弄ってやるだけで真ちゃんは太ももをすりすりと擦り合う。
真ちゃんはこれでもかってくらい快感に弱い。
ゆるゆると既に腰を動かす真ちゃん。
こんなにいやらしく教育しちゃって、罪悪感さえある。


「朝から、らめ、らから…っ」

「って言いながら呂律まわってねえし」

「高尾…らめ、おねが……!」

「だって俺、誕生日だし?いう事聞いてよ」

「ふぁ、ぁあんっ!」


彼ニットの威力。
細くて白い腕と脚がほんとにエロティックだ。
白い太ももを撫でて、その手はするりと真ちゃんの小さなものを扱く。
可愛いそれの先端からは先走りが出ていて、くちゅくちゅと淫らな音が出ている。


「あー、もうだめ。真ちゃん、もう駄目だわ」

「はあっ、…え?たかお…?」

「俺のがもう真ちゃんのナカに入りたいって」

「ぁっ、や!だめ、むりなのらよぉっ!」

「無理じゃないって。もうずぶ濡れだもん」


トランクスのボタンを外して、でかくなった一物を取り出す。
ひくひくしている真ちゃんの秘孔に擦り付ける。
周りをくるくると円を描くようにしてやると、真っ赤な顔して睨んできた。


「はゃく、っ」

「はやく、なに?」

「高尾のおちんちん、入れてぇ……っ」

「もちろんですとも」


――ぐぷっ


「んぁぁ、!」

「真ちゃんのナカ相変わらずきっつきつ。俺の引きちぎられそー」

「ああっ、たかおでいっぱ、ぃ!」

「……嬉しいこと言ってくれんじゃん」


がつんがつんと腰を打ちつける。
――まじで壊しそう。小さな真ちゃんの身体を、俺で壊しそう。


「ひぁ、あ!たかお、ふ、ぁ!おめでとう、なのらよ……っ」

「――うん。ありがとう真ちゃん」

「すき、すきなのらよ!せかいでいちばん、たかおが…」


すき

と真ちゃんが言う前に、キスで口をふさぐ。

ごめんね真ちゃん。
今はまだ、その言葉は聞いちゃいけないような気がした。

駄目な大人でごめん。
最低な男でごめん。

でもね真ちゃん。
俺は真ちゃんのこと、まじで大切だから。
世界で一番大切だから。

世界で一番、大好きだから。


「ん、んっ!」

「――ありがとう」


俺の目から零れた涙は、きっと真ちゃんは見ていない。



:だいすきだから

あれ…?予定とだいぶちがう。






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