トーマ×ミネ成代if話
トーマが告白したら


「好きだよ」

「………」

「ミネが大好きだよ」

「…、……」


この人は何を言ってるんだろう
誰が、誰を、好き?


「ミネ?」

「えっと、トーマ先輩ってマイ先輩が好きなんじゃ、ないんですか?」

「、俺にとってマイは妹だよ…信じられない?」

「……いえ」


はっきり言って信じられない
信じられない、のに


「(なんでこんなにドキドキするの)」


「ねえ、ミネ」

「はい…」

「そんな真っ赤な顔してると相手は期待するよ、少なくとも俺は期待してる」

「…っ」


私は赤くなった顔を見られない様に急いで俯く
けどトーマ先輩がそれを許してくれなかった

私の頬を両手で包むようにしてゆっくりとトーマ先輩と視線を合わせられる


「返事、聞かせて」

「、」

「俺の都合の良いように受け取ってもいいのかな」

「待っ」


て下さい、と続く筈だった言葉が遮られた

彼の唇によって


「んんっ、」

「………はぁ…」

「ト、マ、せんぱ…ん、待っ、て」

「は、待てない」

「んあ、」


ちゅ、ちゅとわざと音を立てながら彼はキスしてくる
恥ずかしさからか、酸素不足による生理的なものか、涙が溢れた


「シンにもイッキさんにもケントさんにも、誰にも譲る気はない」

「はっ、はあ…」

「お前はずっと俺だけのものだよ」


呼吸が整わない私にトーマ先輩はゆっくりと愛の言葉を並べる

それは彼が私に与える毒のようで、次第に私の全身に侵食し巡っていく様な、変な感覚に陥った


「もし、俺から逃げるんだったら色々覚悟した方がいいよ」


優しく私の頭を撫でながら彼は紡ぐ

酷く残酷で甘い愛の言葉を


「何処にも行かないように首輪で繋いで、誰にも会えないように鎖で繋ぎ止めて自由を奪ってあげるから」



俺以外を見ないでね?



トーマ先輩の言葉にゾクッとしたのは、恐怖からか、歓喜からか、私には分からなかった

けど一つ言えるのは

この人がどうしようもないくらい愛しいってこと





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