突発的な話 | ナノ



小さな働き者っ!!



「うわあああん!!!かたなしくん!」

「うわっ、先輩!?どうしたんですか?」


ぽぷらは小鳥遊に後ろから抱き着き頭をぐりぐりと押し付ける
小鳥遊は首だけ後ろに向けるとぽぷらがぐずぐずと泣いていた


「先輩!どうしたんですか?!」

「うううーー佐藤さんと相馬さんがいじめるの!」

「(あぁ…今日は相馬さんもか)」

「二人して私が取ろうとする物を届かない所に置くの!それでねそれでね得意気に笑うんだよ!『取ってやろうか』って!相馬さんなんて背伸びしてる私をずっと写真に撮ってるし、もう皆意地悪!!」

「あああぷりぷり怒ってる先輩も可愛い!!!」

「もうかたなしくんだけだよ……こんなに優しいのは」


すりすりと小鳥遊に擦り寄るぽぷら
そんなぽぷらに小鳥遊はデレッと顔を緩める
ほのぼのしているに二つの影が近付いて来た


「種島さん、また小鳥遊くんに泣き付いてるの」

「おい小鳥遊、こいつを甘やかすな」

「佐藤さん、相馬さん。俺は別に甘やかしてなんかないですよ。お二人が先輩をイジメ過ぎてるんです」

「そうだよ!かたなしくんは私の味方だもん!!」


ぽぷらは佐藤と相馬が眉を寄せるのにも気づかず小鳥遊に抱き着いている腕の力をぎゅーっと強める


「種島、小鳥遊から離れろ」

「そうだよ、男なんてみんな狼なんだから種島さんなんてペロリと食べられちゃうよ」

「エッ、かたなしくん…私を、食べられちゃう?」

「え?!!(先輩が思ってる意味では)食べませんよ!」

「ほ、本当に…?」

「嘘つくな小鳥遊」

「そうだよ。違う意味じゃ食べたくて仕方ないくせに」


誤解が解けそうだったぽぷらにムカついたのかまたも言い募る大人気ない二人
そしたらぽぷらがムッとした顔で上目遣いに精一杯二人を睨んだ


「佐藤さんと相馬さんは意地悪ばっかり!もう二人なんて、大嫌い!!!」

「「………っ??!!!」」


佐藤と相馬はぽぷらの「大嫌い」発言に目を見開き固まる

そしてぽぷらは二人に追い打ちを掛けるかのように小鳥遊に抱き着いたまま言った


「私はかたなしくんみたいな優しい人が大好きだよ」

「せんぱい…っ」


小鳥遊は感動したようにぽぷらを見詰めた
普段理不尽に暴力を奮われている自分の唯一の癒しはやっぱり先輩だけだと小鳥遊は思う


だがそれを許さない大人げない二人がここに


「小鳥遊、ちょっと面貸せ」

「小鳥遊くーん。向こうでお話しようか!」


片や凄みながら、片や笑顔なのに目が笑っていない
はっきり言おう


「(怖っ!!!!)」


その後小鳥遊がどうなったか、知るものはいなかった




ワグナリアは今日も平和です!


―――――
ネタ帳の中で人気上位のぽぷら成り代わり

やっと更新出来た!

実は録画してあったWORKING!!を誤って消されてしまい、もう書ける気がしなかったのですが読んでみたいと沢山言って頂き友人がハマったと言っていたので、書いてみましたが撃沈(…)


◇◆2012.05.18