突発的な話 | ナノ



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名前『朝日奈風花』で固定してます
ご了承下さい。



「ゆ・う・す・け」

「うひゃああぁあぁぁあ」

「ぷっ…ふふっ」

「お前、ふざけるな!」


侑介の耳元で吐息混じりに名前を呼ぶと奇声を発した
思った以上にいい反応をする侑介に笑っていると憤慨してギャーギャー怒り始めたから逃げるようにリビングへと向かう

リビングへ入ると綺麗な金髪で袈裟を着た要兄を見掛け勢いよく抱き着いた


「おはよー、要お兄ちゃん」

「おはよう可愛い風花ちゃん」


お兄ちゃん呼びがお気に召したのか上機嫌に私のおでこにキスをしてくる
そういえば結構勢いを付けて抱き着いたけど難なく抱き締め返してくれた要兄
意外と逞しいなと感心してしまう

要兄とほのぼのと朝の挨拶をしてたのにドアが乱暴に開かれる音にその雰囲気は壊された
次いで侑介の怒声が響く


「かな兄!風花を此方に渡せ!」

「なーに?侑介ってばヤキモチ?」

「なっ!」


要兄から離れそっと侑介に擦り寄るように抱き着く


「そんなに、妬かないでよ」


艶っぽい声を出し甘えるように首を傾げる
侑介ならこれで固まる筈


「〜〜〜〜〜〜!!!」


ビンゴ☆


「こら、風花」

「んー?なーに要兄」


私の肩を引き、この人らしからぬ少し乱暴な手つきで私と侑介を引き離す

ゆらゆらと嫉妬の激情をその瞳の奥に閉じ込めて


「っ」

「要兄もヤキモチ?」

「、そうだよ」


必死に激情を押し殺し平静を装う兄
冗談めかして笑っているけど目が笑っていない
彼のヤキモチは侑介と同じような純粋なものじゃない
どす黒いものだ
それに気付いてるけど気付かぬふりして私は笑った


「ごめんなさい」


そして頬にちゅっとキスすれば彼は顔を綻ばし機嫌が直る

ねぇ、要お兄ちゃん
隠してるつもりだろうけど何時も秘めてる狂気が見え隠れしてるって気付いているのかな?





まぁ、教えてあげないけど

この危うい兄弟に囲まれて楽しんでいる私が一番狂ってるのかもね



なーんて、ね?





―――――
アンケートで最近人気なので書いてみた……けどご期待には添えていないだろうなーと思います(;;)

侑介→純愛
要→ヤンデレ予備軍

前半ほのぼの、後半危うい感じを出せて入れば幸いです!


◇◆2011.11.20