想いを甘く汚してあげる



「いらっしゃいませ、ご主人様」


高校生になった私は、イッキさんの紹介で冥土の羊で働いてます

和風のメイド服って斬新だけどすっごい可愛いんですよね


「ミネ、それ重いだろ?俺が持って行くよ」

「わーい!トーマ先輩、ありがとうございまーす!」

「おい、トーマ…ミネを甘やかすなよ」

「甘やかしてなんてないだろ…こんな重いのを女の子に持たす方がどうかしてるよ」

「それが甘やかしてるんだよ」


トーマ先輩とシンとは冥土の羊で働く様になってから仲良くしてもらってる

それから勿論、マイ先輩やサワ先輩とも

因みにケントさんはまだいない
最近イッキさんがケントさんと仲良くなったみたいで今、バイトに勧誘中だそうだ

ウキョウさんはもう既に冥土の羊の常連さんだから交友を持っている


「あら、ミネちゃん今日も可愛いわねぇ」

「店長も変わらず綺麗ですよ」

「んもう!ありがとうミネちゃん」


何故か店長はオカマ口調です

確か、誰かのルートで店長がオカマ口調だったと思うんだけど…誰だったっけ…?

あの頃から大分時間が経ってるからかゲームをやった時の記憶が曖昧になっている

だから正直、細かい事は全然覚えていない


「はー…」

「ミネ?どうした?体調悪いか?」

「トーマ先輩、」


この人は周りに凄く敏感だ
本当にお兄ちゃんみたいな人


「(、お兄ちゃん)」


悲しい事を、思い出した

たった一人の肉親だった人
私は今は転生して家族が出来て幸せに暮らしてるけど、兄の傍には誰か、いてくれてるだろうか


「ミネ…?」

「あ、はい…なんですか?」

「、誰?」

「え」

「お前をそんな顔にさせる奴って、誰なの」


トーマ先輩が射抜くように私を見詰める
なんだかそれが怖くて、つい黙ってしまった

そしたらトーマ先輩はそっと頭を撫でてくれる


「大丈夫だからな…お前を悲しませるものは、俺が全部消してあげるから」

「、」


何時も通りの優しくて穏やかな声に、表情

台詞と合ってなくて、ゾクリ、背中に嫌な汗が一筋流れた


「すみません、ちょっと寝不足で…」

「そっか、ダメだぞ…ちゃんと寝なくちゃ」


す、と私の目の下をトーマ先輩の指先が撫でた

それに私はホッとする
苦し紛れの嘘だったが騙せれたみたいだ


「あのさミネ、喋ってないで働いてくんない」

「あ、はーい…シン」

「なんだよ」

「呼びに来てくれてありがとう」

「………バカ」

「きゃっ、いったーい!シンのバカ!」


シンが呼びに来て、直ぐにトーマ先輩に背を向けた私は知らなかった

トーマ先輩がどんな顔をしていたのか




「お前を泣かせる奴は、俺が消してやるよ」




一つ二つ三つ……どんどん歯車が噛み合わなくなっている





―――――
うっわ失敗した感満載

因みにこのサイトのミネちゃんは高校生設定でいきます
シンと同い年

ミネちゃんが年下って事を強調したかったのと、確か公式サイトの発売前の連載でミネちゃん高校生って設定だった、よね

それからケントが一番遅くにバイト始めたんだよね?あれ、違った?違くないよね?

そんでイッキが一番古株
他の人は分かんないから、まあ入れちゃえって感じです←

◇◆2011.09.14


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