失った記憶の鍵




もしもミネ成代がオリオンとぶつかっていたら





『僕はオリオン!精霊だよ』


それから始まった私と精霊の奇妙で不安だらけの毎日
記憶を失った私は周りとの関係が分からなくて四苦八苦し手探りで過ごすしかなかった



『えっと、今日はバイトみたいだけど大丈夫?』

「、うん……少し怖いけどバレないように頑張るよ!」

『そうだね。君は可愛いから僕も不安だよ』

「ふふ、ありがとう」

『うん…やっぱり君の笑顔はすごく可愛い』


そうして私とオリオンは初めてのバイトに向かった



in冥土の羊


「お疲れさまです、」

「あ、ミネ」

「やぁ今日は少し遅かったみたいだね?もしかして何かあった?」

『急に二人の人間に会うなんて!ていうかこの二人誰!?話掛けるなら自己紹介しよーよ!』


無理だと思います


「ミネ?」

『ああもう女の子が心配そうに見詰めてくるけど、どうする?なんて答える?』

「大丈夫です。少し仕度に手間が掛かっちゃっただけです」

「でも、いつもならもっと」

「マイちゃん」

「、はい?」

「ミネにもそういう日だってあるよ。今までだってなんでか元気ない日だってあったし」

「あ、そうだよね。ごめんね?ミネ」

『え、もっと何!?何なの!?この男の人の言うことにマイちゃん(?)が直ぐに引き下がるって彼は君と親しい間柄ってこと?君のお兄さんとかだったり?』

「あ、の私着替えてきます」

「うん。いってらっしゃい」


そう言うと男の人は私の前髪を掻き上げおでこに柔らかく唇を押し付けてきた


『?!?!?!?!』

「え、あ、うっ」

「?……ミネ?」

「失礼します!」


その場から逃げるように私は走り去る
でも、何となく、あの温もりは知っているような気がした



「ミネ、何か可笑しいね」

「……イッキさん」

「ん?」

「いつもミネは挨拶するにも何を言うにも『マイ先輩』って最初に言ってくれるんです……でも今日は、」

「え、まさかっ」

「でもなんで黙って…」



バレるフラグ



inホール


「ミネ」

『今度は誰!?折角さっきは乗り越えてホッとしてたところなのに!』

「、はい」

「?ほら、カチューシャが曲がってるよ」

「ぁ、」


目の前に金髪の男の人が来ると丁寧に私のカチューシャを直してくれて横髪をするりと一撫でされる


「、」

「ミネ?もしかして調子悪いのか?」

「いえ…、」

「…………………」

「…ぁ……」

「お前、まさか」

「おい、お前ら何してるわけ?さっさと仕事してくれない」

「あー…うん、今行く。じゃあミネ、また後で」

「はい」

『もしかしてバレた!?でもそんなこと、ない、よね?変なこと言ってないし!もし何か言われても体調が悪いって言おっか』


やっぱりバレるフラグ



inキッチン


「なぁ今日なんでそんなにミスするわけ?オーダーもパフェ作りも昨日までは手際良く全部こなしてたじゃん」

「ごめん、なさい」

「なんで敬語?なんか今日のミネやっぱり可笑しい」

「そんなことないよ」

「なんていうか、昨日までの記憶を失ってるみたい」

「…っ……」

『ちょ、え?え!!??』

「は?ミネ、お前」

「ごめん、仕事戻る!」

「ちょっと待てよ!」

『兎に角今は逃げよう!誤魔化しでも何でもバイトが終わってから速攻で家に逃げてゆっくり考えよう!』



どうしたってバレるフラグ



in帰り道


「ミネ」

『なんでこんなに声掛けられるの!皆そんなにこの子の事が好きか!そうなのか!』

「今日の君はどうも可笑しい」

『ええええなんで今日一回も関わってない人に可笑しいって言われなきゃならないのさ!確かに記憶がないけど!』

「なにかあったのなら話して欲しい。君からしたら頼りないかもしれないが、君の力になりたいと思っている」

『そう言ってくれるのは有難いけど、ねぇ?』

「勿論そう思っているのは私だけではない。私には言いにくいことでも幼馴染みのイッキュウになら話せるだろう?男に言いづらいことならマイやサワにでも言うといい」

『イッキュウって誰!幼馴染み?!いるの?!』

「皆、君の力になるだろうし元気がないミネのままだと……調子が狂うな」



優しいケントさん





―――――
多分続かない
本当にただの思い付き/(^o^)\
考えてたのとも全っっ然違うし…!
しかもウキョウとサワとリカとワカさんを出せなかったから不完全燃焼_(X3 」∠)_


◇◆2012.03.30



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