私が一番知っている




マイ視点



「ミネ!」

「マイ先輩?」

「彼氏が出来たって本当、なの?」


私の言葉にミネは照れたように笑い頷く

すごく可愛い、ミネ
今まで見たことない綺麗な笑顔

いつもの私なら可愛いって言って幸せな気持ちになれるのに、なれる、のに

今の私には絶望が目の前に広がって真っ暗になるようだった

なんで、どうして、

頭の中を疑問がぐるぐる巡る


私達が、ずっと守ってきた大切な宝物を


どうして奪われなくちゃいけないの?


「…っ……」

「マイ先輩…?」

「ねぇ、ミネ」

「はい?」

「今日、私の家に泊まりに来ない?」

「え、急にどうしたんですか?」

「久しぶりにゆっくりお話したいなって」

「別に構いませんけど」


急な提案にミネは困惑気味だ
けど、聞き出さなくちゃ


ミネの本音を










「ご馳走さまでした」

「やっぱりミネが作る料理が一番美味しい!」

「本当ですか?ありがとうございます」


ミネの作った夕飯も食べ終わり今は私が淹れたお茶を飲んで一息ついている


そろそろ、話を切り出してもいいかな?


「せーんぱい」

「あ、うん…何?」

「聞きたいことあるなら聞いて下さい」

「え!、なんで…」


分かったの?という問いにミネは苦笑する


「だってさっきからずーっと私の顔をチラチラ見てますもん!まっ、先輩はにぶにぶですから気付かないかもしれませんけど」


くすくす笑うミネ
悪戯っ子みたいな顔も可愛い
ううん、愛しい

だから聞かなくちゃ


「ねぇ、ミネ」

「はい」

「なんで、彼氏なんて作ったの?」

「、」


目をまん丸くするミネ

ねぇ、本当にどうしてなの?
私達の愛だけじゃ足りなかった?

私達よりもミネを愛してくれる人が出てきた?

本当にその人は私達よりもミネを、愛しているの?


「初めて出来たんです」

「、?」

「私を必要としてくれる人が」

「…っ……」

「私が私でいられる居場所が、初めて出来たんです」


そ、んな


そんな、そんなそんなそんなそんなそんなそんなそんなっ!


私達だって、私達にこそ、ミネが必要なのに

私達じゃ、私じゃ、居場所になれないの


ねぇ、ミネ、ミネミネ……ミネ


ダメだよ
離れて行かないで、行っちゃダメ
ダメなの


シンもトーマもイッキさんもケントさんもウキョウさんもサワもリカさんも、私も


みんな、ミネを愛してるの


ごめんね、お姉ちゃんとしてミネの幸せを祈ってあげなくちゃいけないのに
その幸せが私達以外の誰かにあるのが許せないの


ごめんね、私達はきっとミネの『今の』幸せを奪っちゃう
泣かせちゃう、かもしれない
だけど今よりももっと、もっともーっと幸せにするから


私達みんなミネの幸せの為に頑張るから


少しだけ、我慢して待っててね





―――――
おかしいなー…
なんだかマイちゃんがヤンデレってるェ…

キャラ崩壊が十八番の管理人でごめんなさい!

◇◆2011.10.31



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