「うっうっ…ひっく…ひっく…」
誰かが泣いている。
誰なんだろう。
どこか懐かしくて、どこか切ない。
聞き慣れた声ー。


「ねぇお母さん!」
無邪気な私はいつも母と一緒だった。
「なあに?シスカ?」
母はいつも優しくて綺麗な笑顔で迎えてくれる。
そんな日々がいつまでもー。
続くと
信じてたー。

「あ…あ、あああああああああああっ!」
あの日母が死ぬまでは。
気付かなかった。
知らなかった。
知りたくなかった。
あの組織が関係していたなんて。

組織はそんな私を養子として私を迎えた。
なんの暖かみの無いその笑顔で。

嗚呼汚い。
汚い。
キタナイ。

どうしてここはこんなにキタナイの?
わたしがなにをしたの?
どうしておかあさんがいないの?


ねぇ?
おしえて?
私の存在理由って何?
私の生きる意味を教えてよ。

誰かー。
教えてー。
たすけてー。


闇憂




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