ミラを抱えて宿へたどり着いた私達はすぐさま食事をしようと訪ねたが残念な事に料理人が居ないという。
「すみません、台所借ります」
「私も手伝うよジュード」
私も少しだけ料理は出来る。
でも料理ってメニューに困ってしょうがない。
私達はとりあえず食材を集めた。
「これならマーボーカレーくらいは作れるね!」
「うん、さっそく作ろうか」
あらかた食材を切り終え、煮込み作業に入る。
「シスカもう直ぐ出来上がるから器用意してくれる?」
「うん、わかった」
私は適当な器を取り4つ並べる。
一つ一つにご飯をよそう。
ジュードの方も出来上がったようでマーボーカレーをご飯の入った器にいれた。
「よし、さっそくミラに食べさせてあげないと!」
出来上がった2つの皿を持ちジュードを見る。
ジュードもまた、私と同様に2つ皿を持つ。
「お待たせー!」
「出来たよ」
アルヴィンとミラの前に皿を置くとミラは目を輝かせた。
「これはっ…おまえ達が作ったのか…っ素晴らしい…」
マーボーカレーを頬張りながらミラは喋る。
わ、何か汚い。
凄く子供っぽいし。
「食事とは楽しい物だな…」
ふと、ミラは手を止める。
食事。か…
確かにこんな人数で食事したのは生まれて初めてだ。
「人間はもっとこういう物を大切にすれば良いのだ…」
マーボーカレーを全てたいらげたミラが言った。
「ミラ…」
つい、ミラに見入っていると前にミラの身体が傾いた。
「ふぇっ!?ミラっ!」
頭をぶつけないように頭をキャッチした。
ジュードも同じ行動をした。
「ふふふ…っまるで子供みたいに欲望に忠実ね」
アルヴィンはさり気なくミラの腕を取り肩に掛けた。
「私も手伝うわ、二階でしょう?」
「いいの?二人とも?」
取り残されたジュードは私達を見た。
「いいのよ、これくらい」
「役得ってやつだよ」
「それにアルだけじゃ、何か変なことしそうだしね」
笑ってアルヴィンを指差した。
「ちょっ!ヒドくね?俺の扱い」
「はいはい、行くよ」
私は歩き出し、アルヴィンをなだめた。

部屋に着くとミラを下ろし、布団を掛けた。
終わりかと思いドアを見るとアルヴィンがドアの前に立ちふさがった。
「邪魔なんだけど…」
アルヴィンを見上げた瞬間。
突然腕を引かれ、壁にぶつけられた。
「痛っ…どういうつもり?」
腕は上で束ねて捕まっており身動きが取れない。
あの日を思い出す。
「何?あの日を思い出す?」
「黙れ、黙んないなら斬るよ?」
殺意を込め、睨み付ける。
「おぉ、怖いねぇ」
更に睨み付けるとアルヴィンは手を離してくれた。
「冗談も大概にしてよね…」
「へいへい」
部屋から出て溜め息を吐いた。



面倒生物

(つくづく面倒な生き物)




かなり遅れてすみませんでしたぁぁぁぁっ!
亀更新にはなりますがまたお願いします!
そして短くてすみません!

闇憂







「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -