幸せの光 TOX/イバル/切

TOXと2の間の話です(^-^)
おKな方はどうぞ(^^)/




あれから何ヶ月たったのだろう。
彼が村へと戻らなくなってしまったのは。
ミラ様も村へ戻らなくなり、村人達は精霊界に帰ってしまったのだと言っていた。
「イバル…どこへ行っちゃったの…?」
最後に見たイバルはかなり自暴自棄だった。
励ましてもやれずオマケに突き放されてしまったのだから私にはどうしようも無いのだけど。
「ナマエ、気を落とすな、ここの巫子はもうお前しか居ないのだから」
村長は言う。
違う。
イバルは投げ出していない!
たとえミラ様が認めなくてもイバルはまだ巫子なんだ!
「…がう…」
違う。
こんなの違う。
「え…?何だ?」
イバルは悪くない。
「こんなの違う!巫子は私とイバルなの!イバルは投げ出してわけじゃない!ただ空回りしただけで…!お願いだから悪く言わないで!血が繋がって無くても大事な家族なの!…ねぇ…そうでしょう?村長…?」
感情が爆発した私を唖然と見ていた村長は口を開いた。
「…そうだな、ナマエの言う通りだ。だがな、たとえ帰って来たとして、もう一度ミラ様に会って苦しむのはイバル自身だ…それに、私達にもう合わせる顔など無いと…そう思っているのだろう」
村長の言う事は全て事実だった。
苦しむのはイバル自身だと。
村長の言葉が連鎖する。
「そ…だけど…それでも、それなら、私達だけでも暖かく迎えてあげれたら…っ!」
気付けば涙が零れていた。
「何故そこまで…」
村長は苦しげな声を滲ませていた。
「あれ…?ナマエ?どうしたの?」
そこに立っていたのはミラ様と旅をしていたジュードだった。
イバルはなんだかんだでジュードに突っかかっていた。
「あ…っ…あなたは…ジュードさんじゃないですか…一体どうしたんですか…?」
涙を拭いながらジュードを見た。
少し見ない間にたくましくなっていた。
「なんだか…ごめんね?こんな時に…イバルにね、ナマエに伝言を伝えてくれって言われて…」
どういう事だろう?
ジュードはイバルの場所を知っているのか?
「えっとね、イバルは今ね、クランスピア社って言う会社の社長さんに拾われて雑務エージェントをやってるんだ、だから心配するなよって言ってたよ」
クランスピア社…。
聞いた事がある、エレンピオスでは知らない人はいないという位の大企業らしい。
そこなら心配は無いが…。
だけど心細い。
「そ…ですか…っなら!イバルに伝えて貰えますか?私達ニ・アケリアの村人はいつまでも待ってるよって…」
来れないなら、怖いなら、私達がいつまでも待つんだ。
安心して帰って来れるように。
必ずイバルは帰ってくる。
彼はいつも約束を守ってくれたもの。

それまで私は待ち続ける。






かなり長い物が出来ましたねー(^-^;)
2にかけての一年間の一部分です(^-^)
なかなか上手く行かなくて悪戦苦闘してました(´・ω・`)
ジャンジャン書いていこうと思いますので生暖かく応援お願いします(*^^*)

闇憂
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