お土産 TOA/ルーク/甘

二年ぶりのファブレ公爵邸――

ここは私がかつてメイドとして仕えた場所
そしてこれから仕える場所


私が最初に訪れたきっかけは
ホドの崩壊―――

ガイと敵討ちのために
ここで働く事を決めたのだ




もうガイは成人した立派な大人だ
私はまだ18
ルークは17かな?


「おっ、ナマエ!!帰ってきたのか!!」

ガイ―――

『ガイ!ただいま!』

「疲れただろ?荷物持ってやるよ」

『ありがとう』

私はガイの女性恐怖症を考慮し荷物を地面に置いた

「……悪いな」

『しょうがないよ』


「さぁ、ルーク坊っちゃんのところに行くか!
お前の帰りを誰よりも楽しみにしてたからな」

『あのルークが!?』


あ、やばい。
普段は呼び捨てしちゃいけないんだった

『ゔぅん!!…
あのルーク様が!?』

「お前もかわんねぇな」

私たちは笑った








私たちは、荷物を運び、公爵夫妻に挨拶したあとルークの部屋に向かった


「良かったな、公爵様たちお前の帰りをすごい喜んでたぜ」

『うん!またここに仕えるのかぁ♪』

なんだか敵討ちという雰囲気は薄れていた
少なくとも私は
ガイはわからない


「………!?
ナマエーーーーーっ!!」

『あ、ルーク様ぁぁ!!!』

私はルークに向かい大きく手を振った

「なんだよ!!帰ってくる日を連絡してくんねぇから出迎えができなかったじゃねぇか!!」

『うっ…ごめんごめん
あ、ルーク様にお土産を買ってきたよ!』

「おっ!なんだ!?
ってか、今はガイしかいないんだから[様]はいらねぇよ」


ルークは態度はでかいが内面は少し子供っぽくてなんだか憎めない

『はーい!!』


私は返事をしたあとルークにお土産が入った小さな箱を開けて差し出した


「リングか…!?」

『うん!サイズ…合ってるよね?』


ちゃんと指にぴったり入ったようだが、すぐにはずしてしまった

『ルークにはちょっと安物かもね…ごめん!』

何故かルークの顔は真っ赤だ
ガイはルークの横でニヤニヤしている

しかも
「じゃ、邪魔者は退散するか」
とか言いガイはどっかに行ってしまった


『…ルーくん?』

「そ、その呼び方やめろっ!
あとこれは受け取れねぇ!」


ガーン……
私そんなにセンス悪いですか


『ルーク様はリングなんかいらないか…
ガイにでもあげてくるよ…』

「それはやめろっ!!
ぜってぇ渡すなよ!?」

『なんで!?』

「それは…その…あれだ…」


ルークどうしちゃったんだ…
めずらしく弱気というか、なんというか


あ…分かった…
ナタリア様の事を気遣って…

…?
でもそうしたらガイに渡してもいいはず…
まぁ、でもナタリア様だよね
うん。


『ルークごめん。リングなんか買ってきた私がバカだった。大迷惑だね…ほんとごめんっ!
ナタリア様に勘違いされちゃまずいもんね…』

「違う」

『…ぇ?』

「その……
だぁぁーー!!
つまり!!リングをあげるって事は結婚するってことだろ!?」


あ、ルークの思考は
リング=結婚
つまり私がルークに結婚指輪を渡してる的なそんな考えなのか

『…ぶっ』

やばっ
吹いちゃった

俯いている
ルークの顔を覗いてみると
髪の色と変わんないんじゃないかって位、真っ赤になっていた

「のわっ!?///

とととと、とにかくぜってぇ受け取んねぇからな!!」

ショック……

『…ぅぅ』


ふわっ――
何が起きたのか、分かるのに時間はかからなかった

ルークに抱きしめられている


「俺がお前に指輪渡すから、待ってろよ…」



え………?
プロポーズ…?

『な…ナタリア様が…』

「俺はお前がいいんだ」


自分の心臓が驚くほど、速く動いている
抱きしめられているのでルークの鼓動も分かる―

『ルーク…心臓…』

「うるせぇ!それは言うな!」

『私も…ルークのこと…』



言わなくても分かったみたいでルークは私にキスをした。

















おまけ
「ルーク…成長したな…!
ナマエを頼むぜっ…!」
実は、影から見守るガイでした


終わり









初ルーク夢(笑)
ちょっと知識が浅いルークを書きたかったww

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