Merry Christmas

「えっ」

「悪い……」

クリスマスに大吾さんと食事する約束をしていたが、キャンセルの電話でガックリする。

「(仕方ないよね)分かった。仕事頑張ってね」

「本当悪い。どっかで埋め合わせする」

ピッと、電話を切った後ため息が出る。
彼が東城会の六代目で、仕事が忙しいのは分かるが、せめてクリスマス位仕事の調節位はしてほしかったと思う。

「……楽しみにしてたのにな」

つい本音が出てしまうが、仕方ない事なのだ。

夜。
早めに風呂に入って、スウェットに着替えてくつろいでいると、チャイムが鳴りインターホンで見ると大吾さんがいて、直ぐに玄関を開けた。

「大吾さん!なんで?仕事は?」

「今日はいいって仕事を調節してくれたんだ」

「そうなんですね。あっ!入ってください寒いし」

大吾さんを家に入れて、冷蔵庫に入ってる食材を使って料理を作って、約束通り楽しく食事をした。

「そうだ……これプレゼントだ」

「開けていいですか?」

「あぁ」

「これ……。ありがとうございます大吾さん!実は私も」

「ありがとうな。……手編みか?」

「下手ですけど」

「いや。嬉しいよ。ありがとうな」

照れて、顔がカァと赤くなると、大吾さんにギュと抱き締められる。

「!」

「照れる所は可愛いな」

おでことおでこをくっ付けてキスでもしてくるんだろうかと目を閉じると、フッと笑う大吾さんの声と共に、甘いキスを角度をかえながら、何回も何回も重ねる。




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