「紹介しよう。ファミリーの新しい一員、ユナだ」

「ピアチェーレ!私はユナ。ユナはファミリーの一人として頑張るから、これからよろしくお願いします!!」

全員に紹介するのは時間がかかるからと集まった人数は8人。この8人はファミリーの中にある幹部のいわばリーダーという事で、代表として来てくれたそうな。また少しだけ緊張しながら挨拶をすれば、皆驚きつつも優しく迎え入れてくれた。…良かった、ここならきっと大丈夫な気がする!

「へえー新しいファミリーって女の子なんだ!あ、俺パーチェ。幹部は棍棒!レガーロの美味しい食べ物についてはこのパーチェ様におまかせ!!」

「えっ美味しい食べ物!?うはあ嬉しい!!ありがとうぜひ食べたいよ!!」

突然食べ物の話が出て来て思わずそれに飛びつく。自然と頭の中に浮かび上がるイタリア料理に顔が綻ぶのを止めようともしないでえへへと笑えばふいに溜め息と共に少し呆れ顔の青髪の青年…いや、少年と視線が交わる。

「…こんな時期にファミリーに入ると言うから少しは力のあるやつと思っていたが、まさかこんな子供だとは」

「な、ユナ子供じゃないよ!?これでも今年で20歳になるし!」

「…は…………!?」

有り得ないとでも言いたげな瞳で私を見つめる少年に、私は一体何歳に見られていたのか疑問に思う。再度自分は今19歳だと告げれば「僕よりも、年上だと………」とボソッと零しているのが聞こえて、何故かちょっとだけ勝ったと思ってしまった。…一体何の勝ち負けなのか自分でも分からない。

「…事実なら、仕方ない。僕はノヴァだ、マシな動きを期待している」

「えっま、マシって、」

「そのまんまの意味だが?」

「………が…頑張ります!!!」


「嫌だねェ、シニョリーナにはもっと優しく扱わないとダメだろォ?」

「…お前には関係ない、デビト」

「悪かったなァ、俺はデビトだ。シニョリーナは大歓迎だから、安心しな?」

「え?あっはい!よろしくお願いします!」

自然と差し出された手を握れば何故かそのまま物凄い視線を向けられる。何か髪の毛についてるかと聞けばそうではないらしく、何事もなかった様に離れた手に少しだけ違和感を感じた気がした。





「あ、さっきの2人!」

「私はルカと言います。よろしくお願いしますね」

「俺はリベルタだ!よろしく!!」

「さっきはありがとう!よろしくね!!」





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