@


やぁやぁみなさん!
ご存知チーム『スマイリー』のリーダー、カイナです!
ちなみに種族はピカチュウ、え?技?えー、でんこうせっかと10まんボルトとほうでんと…あとは忘れました。

さて、これから私は散歩に出掛けます。一人でね。
パートナーのユウは今仕事中なんだ。

じゃぁ早速散歩に行こう!



**********



トレジャータウンを通っていると我がチーム一の美人、バクフーンのマグナ…通常マグちゃんを発見。
どうやら夕食の材料を買っているようだ。


「あ、カイナさん。何してるんですか?」

「散歩!」

「散歩ですか…珍しいですね」

「フフフ…まぁね、たまにはのんびりしたいときもあるんだよ」


マグちゃんはニコッと笑うと夕食の仕度があるのでと言い去っていった。
もう少しお話ししたかったな。
実は私、マグちゃんとまともに話したことないんだよね。


ヨマワル銀行辺りに来ると私は決まってポケが落ちてないか探すのだが…
今は違う。散歩してるんだもの。
目が足元にいってるのは癖だよ、決してポケを探しているわけではないよ。

ヨマワル銀行にはいつの間にか仲間に加わっていたガブリアスのガブがいた。
私は隠れてこっそり話を聞くことにした。


「な、ちょーっとだけさ」

「ダメですよヒヒヒ」

「いいじゃん、内緒にしておけばいいからさ」


内緒…?
誰にだろう。


「…しょーがねぇーなぁ、じゃぁいいや。また来るなヨマちゃんさん」


ヨマ…ヨマちゃんさん!?
ヨマワル銀行のヨマワルってそんなあだ名つけられてたんだ…

やはりガブは不思議だ。
何かこそこそとやっていたようだがまぁ大丈夫だろう。私はそう思い込みヨマワル銀行を通り過ぎる。


「おぉ、カイナじゃねぇーか」

「あ、ハヤセ!」


チーム一馬鹿野郎のザングースのハヤセが現れた。
まさかこんな交差点で会うとは。ハヤセと二人きりなんてなったことないからどうしよう。


「な、ナギサ見なかった?」

「ナギサ…?見てないよ」

「マジかよあのくそチビ。俺より強いからって俺置いてくなんて最低だな。年下だしチビの癖に…」


ハヤセはブツブツと何かを言いながらトレジャータウンの方へ歩いていった。
よかった…。


そして私はギルドに向かった。
いつも通り賑やかなこのギルドは本当に楽しい。
ギルドにいた頃を思い出す。


「カイナ!何してんの!」


ドンっと肩を叩かれた。
振り返るとそこにはハーブとリーアがいた。

エーフィのハーブは若干ナルシストなところがあるけどいい子。
サーナイトのリーアは変態だけど優しいお姉さん的存在の女性。


「散歩ッ!」

「散歩ね。依頼でもやりに来たのかと思ったわ」


何だかつまらなそうな顔をしながら言うリーア。

何か悪いことでもしただろうか。


「カイナは悪くないわ。ただ…何でもない」

「は…?」

「ねーねーリーア、早くしないとカフェの限定イベント終わっちゃうよ!」


グイグイとリーアの手を引っ張るハーブ。
リーアはまたねと手を軽く私に振ってハーブに引きずられながらギルドから出ていった。


「リーア、何が言いたかったんだろう…?」


リーアの言葉が気になる。



**********



「ふぅ、やっぱりギルドは楽しいな」


久々にビッパやキマワリ達とたくさん話をしたので楽しかった。
私はそのまま海岸へ向かって夕日を眺めていた。


―未来の皆、元気かな…
―私が生きてるんだから、元気だよね。


そんなことを思いながらうーんと体を伸ばす。


「…ん?」


辺りを見ると、洞窟の近くにチーム一謎のハッサムのクレハがいた。
人前に姿を現すこと自体珍しいのだが。どうしたのだろうか。

とりあえず私は話しかけてみる。


「クレハ…だよね?」

「…」


チラッと見られたかと思えば洞窟の中へ素早く去っていってしまった。

やはり彼女は謎だ。



**********



「ふぁー…疲れたぁ…」


日が落ち、辺りが暗くなったのでサメハダ岩へ戻ってきた。

空を見上げれば星がキラキラと美しく輝いていた。


―平和だなぁ…


近くにある木に登ろうかなと私は思った。
あの木から見る景色は最高に素敵だ。私のお気に入りの場所でもある。

するとその木からから何かが降りてきた。


「…!?」

「!?」


降りてきた相手も木の真下にいた私に驚いたようでサッと一歩下がった。

暗くてよく見えないが、相手は大体わかる。


「…ナギサ?」

「あぁ?なんだリーダーかよ」


相手はナギサだった。

ジュプトルのナギサはチーム一短気な少年。
私の元パートナー、未来から来た彼と同じポケモンだが中身は大分違う。
でもふいんきはどこか似ていた。だから私が連れてきた。

彼はああ見えてかなり強い。


「で?」

「は?」

「何してんだよあんたは」

「木に登って星眺めようとしたらナギサが降りてきたからビックリしたんだよ」

「あっそ」


スタスタとサメハダ岩の方へ歩いていくナギサ。
かと思えばくるりとこちらを向き言った。


「飯、無くなんぞ」

「あ…確かに」


すっかり夕飯のことを忘れていた。

私はサメハダ岩へ向かい走っていった。



**********



色んな仲間がいる私の自慢のチーム。それが『スマイリー』。

まだまだいるけどまたいつか紹介するね。


今日の私の散歩は終わり!
楽しかったなぁ、久々に仲間と話せて。

私依頼ばっか行っちゃうからあまり話せてないんだよね。


また散歩しようかな!



END.
あとがき→



←/


1/2

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -