A


「お前も随分変わったよな…」

「…」

「前までは…未来を変えれば俺達が消えるって知る前までは…」

「…!」

「笑っていたのにな…」

奴は俺の頭を掴み周りの水晶に思いっきり打ち付ける。
俺の頭からは血が流れた。

「…っ!」

「それ以上言うな!」

「っ…消えたくない気持ちはみんな同じなんだ!だが!新たな未来の…!!」

頭を掴んでいた手がまた動き出す。何度も何度も水晶に打ち付ける。

「黙れっ!!貴様らに何がわかる!!みんな気持ちが同じだと?笑わせるな!」

「…!!」

「貴様らが…!!貴様が!!世界の時間を動かそうなんて言うからこんなことになったんだ!!」

ガンガンと打ち続ける。水晶に俺の血がついた。下にもポタポタと水溜まりのようになってきている。
ガシッと最後に顔面を思いっきり打たれた。そのまま俺は地面の水晶に倒れ込む。

「…はぁ…はぁ…」

「だがもう終わりだ」

手が頭から離れると奴はポケットから何かを取りだし、手が口に近づいてきた。

「お前は未来で処刑される…」

口に何かを入れられる。飲み込みたくないが奴の手が無理矢理飲ましてきた。

「…何を…飲ませた…!?」

「さっき言ったろ、お前が死んでいたら私の立場がないと」

むくむくっと体力が回復していき、俺の体の傷や頭の傷などが治っていく。あぁ…オボンの実か。

「…」

「貴様はじっくりと未来で痛めつけてやるさ」

ふいに眠気が誘ってきた。オボンの実と一緒に睡眠の種も飲ませたのか…

「くそっ…」

「残念だったな…ヤミラミ!コイツが余計なことを言わないように口を縛っておけ」

ウィィィィ!とヤミラミ達の声が聞こえる。
だが眠気には勝てず俺はそのまま意識を手放した…












なぁジュプトル…















お前はもう私の手の中だ…




















逃げるなんて無駄なことを…



















考えるんじゃないぞ…?













ククク…

(逃がすな!奴らを探せ!)
(お前達は騙されていたんだ)


END.

あとがき→



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