@ フフフ… 思い通りだよ… 時の歯車の封印なんて貴様を誘き寄せる罠に… 決まっているだろう…? なぁ… ジュプトル… 「…」 「フフフ…いい格好だな」 俺…ジュプトルは今手を縄で縛られている状態だ。身動きすらできない。 「…殺さないのか」 「殺して欲しいか?」 ぐっと首を握り締められる。苦しい。 俺は奴を睨み付ける。それが効いたのか、奴は首を握り締めるのを止める。 「お前を今ここで殺せば…私の立場がなくなるだろう?」 「っ…!」 そういうことか。 奴は俺をこの過去世界では生かしておき、そして俺達の住む未来世界で殺す…。 「過去の奴らもバカだよなぁ…星停止をさせるために騙されているなんて思いもしないだろうな…」 「そんなに騙してて楽しいか」 「…」 ぐっとまた首を握り締められる。 「…!!」 「楽しい?何を言うか…私は消えたくないだけだ…!!」 さっきよりも強くなった。くそっ…意識が持ってかれそうだ… 「っ…!?」 「今こうしてお前を痛めつける方がよっぽど楽しいぞ?」 「…」 俺はあまり力のない目で睨み付ける。すると奴はニッと笑う。 「なんだ…その目は」 「…」 「誘ってでもいるつもりか?もっと痛めつけてほしいか?」 すっと首から手が離れる。俺は息を思いっきり吸い込む。 「がはっ…!!」 「誘うなら未来に帰ってからにしろ」 「…っ」 奴は俺を見つめてくる。顔は笑っていないが目は笑っているように見えた。 本当なら俺を殺したいのだろう。なんて卑劣な奴だ。 ←/→ 1/3 |