俺、お前のこと好きやで 「はぁ…。」 「? どないしたん?」 「…いや、別に。」 告白してから約1ヶ月。 見事に今までも気付くことなくアントーニョは私に話しかけてきた。 お前が原因だよ、と言うことはもちろんできず、私はいい加減気付いて欲しかった。 アントーニョってこんなに鈍感だったっけ…?ああ、そうだった。確かにこんなに鈍感だった。 「あ!分かったで!!好きな人ゆーてたのやろ!」 「あ、え、あ…まあ、うん。」 「もしかしてフラれてもーた?」 アントーニョの言葉に違ぇーよと言いたかったものの、私は大人しく口を閉じた。 「…アントーニョは私のことどう思う?」 「俺か?」 「うん。」 私の言葉にアントーニョはうーんと唸ると、笑顔で私に笑いかけた。 「俺、お前のこと好きやで。」 友達として、だろうに心臓が脈打った。 back |