京子とハルが共通して悠を女だと知った後、雪詠を含めた2人は悠と絡む事が多くなった。
悠は男らしい性格をしているものの、女の子らしい好みを持っているのもまた事実。
ずっと男らしくしているのは窮屈だろうと京子達が悠を誘い出したのがきっかけだった。

「あ、これうまい…」
「氷室君は確かここのケーキは始めてだったよね?」
「実は最近ハルが見つけたお店なんですよ!それで今度はぜひ悠さんにって話ししてたんです!!」
そう言いながらもハルは指でブイを作って見せた。
「悠さんに美味しいって言って貰えましたし大成功ですねっ」
「それに悠が頼むケーキの予想も当たったし」
「私はモンブランだと思ってたんだけどなぁ」
「ハルはチーズケーキだと…」
「……そんな予想もしてたのか。」
複雑そうな顔をした悠がショートケーキをフォークでつついた。
「なんて言いますか、悠さんはもっとクールなイメージがあったのでビックリしました!」
「うんうん。ショートケーキだなんて可愛いよね。」
「……。」
2人の言葉に悠はむすりと尖らせた口を掌に付き、肘で顔を支えた。少しだけ恥ずかしそうなその表情で斜め下を睨み付ける。
そんな悠の拗ねている様子に雪詠が笑いながらも悠の頬を人差し指でつついた。
「もー、拗ねるのは可愛いけど拗ねないでよー」
「可愛くねーし。」
つか、ほっぺたつつくな!
恥ずかしさで顔を赤くした悠の叫びに、京子とハルは声を上げて笑うのだった。

 
 
男前な彼は意外と照れ屋さん。



彼だって、女の子。

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