CALL ME(南雲と基山)


「はる、や…ふう、すけ」

「なに」
「いや、二人とも似合ってる名前だなぁと思って」

紙とペンを引っ張り出してきたと思いきや、いきなり姓名判断か?


「……そうか?」
「うん…二人らしい気がする」
「ふーん…」


基山ヒロト
あんたの本名であり、本名じゃない
あんたの本当の名前は何だったんだろな?
基山…………………
ダメだヒロト以外想像出来ねぇ
でもあんたはヒロトじゃなかった
少なくとも父さんに会うまでは

名前を無くした孤児
果たしてそれが幸か不幸か
生まれ持った名を持つオレにはわからん
いや、わかっちゃいけないんだろうきっと


「ヒロト、」
「ん?」
「……あんたにも合ってるよ」
「……そう?」
「ああ、基山ヒロトにしか似合わねぇ名前だろうな」
「……そうかなー」
「そうだろ」


今じゃあんたのこと、ヒロトとしか呼べねぇからな
それでもあんたが良ければ、オレで良ければ、
好きなだけ呼んでやるよ
あんたの名前




BGM:C/A/L/L M/E Y/O/S/H/I/I L/O/V/I/N/S/O/N