※神童成り代わり ※新雲学園戦後アニメネタ
新雲学園との死闘。 長かった死闘は選手達の体力と気力を奪い取り、しかし勝利という栄光を掴み取った雷門中一同はその勝利の蜜の味を味わっていた。
雷門中キャプテン、苗字名前(マギ主の場合も)は勝に喜ぶ先輩後輩、チームメイトを一望してふっと笑いを漏らす。 同じくフィールドを見回す剣城と目が合い、笑いあった時。
全身の力が抜けた。
「キャプテン…!?」
そこから先の記憶は名前(マギ主の場合も)にはなかった。
ただ、目が覚めた時に見えた真っ白い天井。 鼻をツンと指す匂い。 なんで俺はこんなところにいる苗字先輩を見ていなければならなかったのか。
目が覚めた苗字先輩はまずこの状況を受け止めることに頭を使ったらしい。 視線を右往左往、直後に何も言わない俺を見て。
『…病院、ですか』
ただ、悲しそうな顔をしていた。
「なんで…あんな無茶したんですか」 『……雷門中を、勝利へ導くために』
「その為に!アンタは犠牲になったっていいのか!」
叫んだ俺に、先輩は包帯の巻かれた足を無表情に見つめた。 勝利のために手段を選ばない。
それだけにしてもフィフスセクターと先輩では犠牲の価値が違う。
『試合に勝てなければ、フィフスセクターからサッカーは取り戻せません』
「そうだとしても!」 『…しかし…』
そう言って先輩がぎゅっと布団を握ったのがわかった。
『……決勝戦には、出られないんですね』
今まで雷門を支えてきたキャプテンとして。 何よりも雷門中サッカー部の一員として。
決勝戦のフィールドに立てないことが何を意味するのか。 あそこに立つためにフィフスセクターと、数多くの敵と戦ってきたその末にこの結末を用意した神に、俺は今すぐにでも文句を言いたかった。 なんで俺の周りはいつもこうなんだ。
優一兄さんの時にも、この悲しげな瞳を見たことがある。 だからこそ、同じ想いなんてさせたくない。
俺は目の前で見たこともないような悲しげな表情で涙を流す先輩の手を取った。
「…俺がキャプテンにトロフィーを持って帰ります」 『え…』
「だから」
泣かないでください。
言った直後に、俺は返事を聞かずに先輩の口を塞いだ。 毒舌も言い訳も聞く気はない。
今だけは、俺に全てを託して欲しいから。
ただ1つの勝利をあなたに捧ぐ
(…あなたもなかなか手が早くなりましたね) (キャプテン限定でです) (あら、口まで達者になりましたね)
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今宵様リクエスト 敬語口調で毒舌な神童君成り代わり主 新雲学園試合後アニメネタ・剣城視点 でした!
うまく成り代わりの設定が活かせたか心配です(・ω・`) でも剣城くんは怪我に対しては誰よりも敏感な子だと思ってます
リクエストありがとうございました!
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