※未来捏造注意


























周りには自分達を祝福してくれた大切な人達がいて。
幸せだと思えるようになったのはいつの日だったか。
もう遥か遠い日の様に思う。

慕い、敬う彼。
隣にはあなたがいて。


『シンドバットさん!あの子見かけませんでした!?』
「ん?さぁなーどこに行ったのか」

『…その笑顔…何か知ってますよね…』


はっはっはと笑うシンドバッドの視線は真っ直ぐを向きつつも嘘を付いているのがわかる。
それは長く連れ添った結果わかるようになったからなのだろう。
ジャーファルに負けるとも劣らないシンドバッドの表情を見破る力。


「いいだろう。男はあれぐらい元気でないとな」
『…そうは言っても…』


そう言って名前(マギ主の場合も)は助け舟と言わんばかりにシンドバッドの隣にいるジャーファルを見やった。
彼なら何か言ってくれるのではないか、思ったことは見事に打ち砕かれる。


「まぁ1日は許してあげましょう。」
『ちょ…ジャーファルさん!』

「ほほう…俺と違ってアイツには甘いんだなジャーファル」
「まぁ今は貴方がいますからね」
『もー…』


机に向かっているシンドバッドの傍らに積まれた書類は確かに減っている。
シンドバッドの言う"アイツ"が今この場にいなくてもいい所以。
名前(マギ主の場合も)はその事を気にしていたのだがジャーファルも甘くなってしまい止めるものはいなかった。
全くジャーファルも変わったものだ、とシンドバッドはまた笑った。
とはいってもそれで現在の政務が成り立っているのだから文句はあるまい。


『将来あの子がシンドバッドさんみたいになっても知りませんよ』
「それはどういうことだ名前(マギ主の場合も)」

「大丈夫ですそれは私がさせません」
「おいジャーファル」


今度は名前(マギ主の場合も)とジャーファルが笑い、シンドバッドは複雑そうな表情を浮かべる。


「でも名前(マギ主の場合も)にも仕事が溜まってますよ」
『なら早めに終わらせますね』

「それが終わったらこっちの手伝いを…」
『しませんっ』
「…冷たくなったな」
『ふふ、愛の鞭です』


少し顔を赤くして名前(マギ主の場合も)はシンドバッドの額を突いた。
名前(マギ主の場合も)の抱える書類とシンドバッドの目の前に積まれた書類の量は一目瞭然。
日頃の行いが伺えるというか、生活感の差と言おうか。


『まぁあの子はいざとなったらマスルールさんにでも捕まえてきてもらいますから』
「…それは逃げられないな」

「そうなる前に来るでしょうあの子は」


笑い合った束の間。
部屋の外、遠くの廊下から叫んでいる声。



「父上ー!母上ー!」


「お」
『あ』



ドアを見やると愛する彼との愛の結晶。




「愛する息子がお呼びですよ王、王妃」




















『…夢?』


ぱちくりと開かれた瞳に映ったのは見知った王宮の天井だった。

―今の夢は何だったのか。

ウリエルが見せた夢?
そうでなくても出てきたシンドバッドやジャーファル達はやけにリアルで。
でも、嫌な気は全然しなくて。

あれは一体何の夢だったのか。
名前(マギ主の場合も)は思いながらも自然に緩む頬に叱咤し、今日も彼の元へと向かう。






夢見少女は夢を見ない

(それはきっといつか訪れる未来)





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パロでも夢オチでもいいので二人の夫婦話(子供可)とのことでしたが…夫婦要素があまりなくてすいません…!
でもこのリクエストいただいて息子とか考えちゃった私は結構重傷な頭だとww/(^p^)\

リクエストありがとうございました!


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