季節の変わり目は体調を崩しやすいというが、大多数の人はそんな心配をしないだろう。
名前(マギ主の場合も)もまたその一人であったし、自分の健康管理は怠らないと思っていた。
秋が食事的な管理はしてくれるし、適度な運動、睡眠は当たり前。

病気に縁の無い自分。
しかし、なぜ現在頭痛と寒気を感じているのだろうか。
涼しくなってきたとは言えまだ暑い夜中、クーラーはしっかりタイマーにしたというのに。


『あ"ー…』

「名前(マギ主の場合も)どうかしたの?さっきからずっと唸ってるけど」
『なんか調子悪くて』


ずび、と鼻を啜り足や踵でリフティングをする。
しかしこっちの調子は悪くはない。


「っちゅーか絶好調じゃね?」
「ですよね」

『いやぁ…なんかそっちじゃなくて』

「…そういえば少し顔が赤いな…」
『む…』


霧野がヒタリと額に手を当て、直後その手が遠ざかる。


「お前かなり熱あるぞ!」
『へ?いやいやそんな馬鹿なー』
「…どれどれ」
『ほら大丈夫ですよね?』

「松風今すぐ名前(マギ主の場合も)の荷物部室から取って来い」

『…えー…?』


おかしいなぁと自分の額に手を当ててみたが全然熱いようには感じない。
一人頭を傾げる名前(マギ主の場合も)にこの熱で気付かないなんて馬鹿じゃねーのと額を触った狩屋が悪態をついた。
マサキ煩い、とボールをマサキの背中に叩き込んだ名前(マギ主の場合も)は軽く覚束ない足取りで神童に抗議を申し出る。

帰れ、帰りません。帰れ、帰りません。
そんな一歩も引かないやり取りが続く。


『だから大丈夫ですって』
「いーや帰れ」
「そうだよ名前(マギ主の場合も)!無理しちゃダメだって」
『だから無理じゃないんだって。ていうか体調崩した理由がないし…』

「……天馬?なんか汗かいてるけど」
「いやいやなんでもないよ!」

『とにかく僕は「あーホラホラ名前(マギ主の場合も)、我が儘言うな!」
『ぅわっ!』


突如名前(マギ主の場合も)の頭上に大きな手が降ってきた。
その手に視界の遮られた名前(マギ主の場合も)はビックリして体を跳ね上がらせたが誰かは明白だ。


『なにするんですか円堂さん!』
「ったく…熱があるなら帰れ。送ってやるから」
『…子ども扱い止めてください』

「お前らはまだまだ子供だろ!神童!この場は一旦任せたぞ」
「はい!」

『え、ちょっとー!』


笑顔の円堂にずるずると引き摺られ、名前(マギ主の場合も)はグランドを去った。
あの様子なら無事に木枯らし壮に帰ることはできるだろうが、1つ問題なのはなぜこのような事態を招いたかなのだが。
この場に1人不審に笑う人物が1人。
視線は自然とそこに集まり、全員の視線が集まった。


「で、天馬ってばなにやったの」

「…名前(マギ主の場合も)の部屋のエアコンの設定温度低くしたまま自分の部屋帰っちゃった」
「絶対それのせいだよね!」


なんやかんやでその後名前(マギ主の場合も)が風邪をひくことはなかったという。






まだまだ夏は終わらない

(それでもなんで風邪なんて引いたんだろ…)
(腹でも出して寝てたんじゃないのかー?)
(寝てません!)



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瑠宇様リクエスト
青春番外番外で風邪ネタ円堂監督落ちでした!

熱出して無理して倒れるという内容の筈がなぜだ…夏目くんピンピンしてました←
こんな感じになってしまいすいません><
リクエストありがとうございました!