シンドリアは今日も晴天晴れ。

変わりない天気だ。

食客としてシンドバッドの傍で手伝いをするお名前。

今日は逃げ出さないようにシンドバッドを見張る仕事なのだが。

『…いない』

部屋には誰もいなかった。

また逃げ出したのだろうか?

そう思ったお名前は探しに行こうと踵を返した時だった。

 ガツッ。

何かか机にぶつかる音。

気になったお名前は机に近付きそっと覗き込む

『!?』

覗いてみて驚いた。

机の影にいたのは体を丸め何故か全裸で寝ているシンドバッド。

口を両手で塞ぎ叫ぶのを凝られ心を落ち着かせる

『フー…』

息を大きく吸って吐く。

何とか落ち着きお名前は下半身を見ないようにしながらシンドバッドを見る

『(お酒の匂いがする…)』

僅かに香る酒の匂い。

大方昨夜辺りシャルルカンと飲んで暑くなって脱いでしまったのだろう。

この人の脱ぎ癖には困ったものだ。

はあ、と溜め息を吐き辺りに散らばってる服をかき集め机の上に乗せる

『さてと』

どうやってシンドバッドを起こそうか。

まあ、彼の起こし方なんて簡単だ。

耳元に唇を寄せボソリと呟く

『ジャーファルさんが来ましたよ』

「なにっ!?」

勢いよく起きたシンドバッドに苦笑いを漏らすお名前。

余程ジャーファルの説教が嫌らしい。

警戒するよう辺りを見ていたシンドバッドはお名前の存在に気付き微笑む

「おはよう、お名前」

『おはようございます。
そして早く服を着て下さい!』

服を渡し少し慌てふためくお名前。

首を傾げるシンドバッドだが自分の格好に気付き服を着る。

早く服を着ない彼にお名前は目を泳がせ見ないようにするが気になる彼の胸元。

鍛え上げられた腹筋や腕、足。

マスルール程ではないが意外と筋肉がある

『これが肉体美…』

「何か言ったか?」

『いえ、何でもありません』

両手を振り何もない素振りを見せるとシンドバッドは「そうか」とだけ言い金属器を着ける。

衣服から覗く胸元を見てお名前は彼の裸を思い出し顔が真っ赤に染まった。


肉体美
(それは美しい肉体のこと)


(お名前、熱でもあるのか?)
(だっ大丈夫でしゅっ)
((舌噛んだ…))

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