久々の休み、今日は篤志くんの自宅にお邪魔してます。
部活でお疲れな篤志くんが外に行くのが怠い、と言うことでデートは篤志くんの自宅になることが多い。

デートと言ってもお茶飲んでお菓子食べてだべったりしてるだけなんだけど、私はそんな時間が好き。



『最近お疲れだね、篤志くん』
「あ?」
『目の下、隈できてる』



目の下をつついてみる。
少し影のできたそこは寝不足の証。



「あー……最近忙しかったからな」



篤志くんがのそりと体を起こし、ゆっくりとした動作で近付いてくる。

やっぱり疲れてるのかな。
今日来ない方が良かったかな。

嫌な葛藤の中私の隣に座った篤志くんから不意に手が伸びた。


『ひゃっ!』
「…落ち着く」

『あ、篤志くん?』



後ろから腰を抱かれ密着した篤志くんの頭が肩に乗る。
落ち着く、って私は癒しグッズでも何でもないよ…!


「名前って妙に癒される」
『ど、どういうこと…!』
「柔らかいし、抱き心地いいしな」


ぎゅうっと抱きしめられたらもう身動きなんてとれない。
されるがままに抱き枕にされる私。
篤志くんは頭を私の肩に乗せたまま。
何もしないまま時間は過ぎて行くけど、嫌な気分ではない。
むしろ私なんかで癒されてくれるなら、と思う。

(恥ずかしいけどさ…っ!)

篤志くんの片腕は私の腰に回ってるけど、今もう片方の腕は私の髪を弄ってる様子。
後ろは向けないけど髪が微かに引っ張られてる気がする。


『私の髪なんか触らなくても篤志くんの髪の方がサラサラなのに』

「自分なんかより…お前がいい」


耳元で篤志くんにポツリと囁かれる。
なんだか不意打ちを喰らった様な感覚に陥って、私は照れ隠しに視界の端にある篤志くんの前髪をちょっと引っ張ってやった。





君と過ごす昼下がり

(篤志くんの天然タラシ…)
(は?)


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