おしい程に愛してる 〜お前への片道切符〜

「俺に・・・くれよ・・・“お前への片道切符”を・・・!」

 往復切符なら、いずれは帰らなければならない。片道切符なら、ずっとそこに居ることができる。

「どうしても欲しいんだ。俺だけの・・・“お前への片道切符”が・・・」

 往復切符で帰りたくなかった。○○に必要とされ、片道切符でそこに居させて欲しかった。

「どうしようもないくらい、お前が好きなんだ・・・」

 悔しい程に○○に溺れていた。

 狂おしい程に○○にハマっていた。

 ○○の愛を受けるのは自分だけだ。そして、自分の愛を受けるのも○○だけだ。

 互いの想いも知っている。疑いようのない程の互いの深い愛も知っている。

 だがもし、自分だけがこの愛に溺れているとしたら・・・?

 こういう行為も、自分だけが望んでいるとしたら・・・?

 何て口にしていいかわからないこの感情。しかしどうしても、スペクターは○○のすぐ傍に居たかった。

「スペクター・・・あっ!!」

 何か言いたそうな表情をした○○。しかし、それを伝えようとして開いた口は、悲鳴にも似た声に変わった。

 スカートの中に忍び込んだ彼の指が○○のソコに触れていた。

「・・・お前は・・・・・・!!」

 ソコに触れたばかりの指を、スペクターは止める。酷く驚いたように○○を見つめた。


[ back to top ]

- 4 -

[*前] | [次#]
[ Main ]

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -