Jake bought a FAKE OVER KNEE.
「○○!」
ジェイクは○○のマンションのドアノブを思い切り引っ張った。鍵のかかったドアを壊しそうな勢いである。
「どちら様〜?」
冷ややかな○○の声。
「俺だ!」
「おれぇ〜?」
「ジェイクだ!!」
「Huh? Jake・Jake・Jake〜・・・そんな人知らないよ!ミューラーさん!?」
「ばっちり知ってんじゃねぇか!!開けろっ!!」
「何?」
○○はドアを開けると、不機嫌そうにジェイクを見上げた。
「・・・ほら!」
ジェイクはぶっきらぼうに、先程買ったソックスを持った手を由美の前に突き出した。
「オ・・・オメェが・・・寒そうな脚してっから・・・」
ジェイクは○○から目を逸らし、ボソボソと口を動かした。
「そ、そんな脚して、体冷やすんじゃねぇ!!こっ、これ履いてちゃんとあったかくしろ!!」
最後の方は口調を荒げたジェイク。これが、素直になれない男の一生懸命に頑張った結果だ。
「ジェイク・・・これ、“フェイク・オーバー・ニー”だよ?」
「あぁ?んだよ、それ?」
「タイツだけど、ニーハイ履いてるように見えるヤツ」
「いいじゃねぇか。履けよ」
○○はジェイクが「似合わない」と言っていたのを思い出していた。
「でも、さっき、似合わないって言ってたでしょ?」
先程の○○の不機嫌な顔は一転して、不安げだった。
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