Jake bought a FAKE OVER KNEE.
楽しそうにショッピングモール内の店を見て回る○○。その後ろ姿を、腕組みをしながら仏頂面で見つめるジェイク。顎に片手を当て、目線は常に○○の脚である。当初の目的をすっかり忘れてしまい、今はただ、「どのようにして、あの生足をどうにかするか」に全集中力を注いでいる。そのあまりにも鋭い目付きに、他の男の客もジェイクを避けて通る程だ。
○○は先程からジェイクが何やら考え込んでいるのを知っていた。しかし、一過性のものだと思っていたので特に気にも留めずに店を回っていた。「ねぇ、ジェイク、これどう?」と聞いたところで「あぁ・・・?いいんじゃねぇの」ぐらいしか返ってこないし、それに、自分だけが店を回っているのも、せっかく一緒に来た意味がない気がして、ジェイクも見られそうな店を探していたのだ。
「・・・ジェイク?」
○○はジェイクの視線がずっと気になっていた。自分の脚に注がれる熱い視線。いくら自分のボーイフレンドと言っても、脚ばかり見つめられては何だか恥ずかしい。一体どうしたのかとそちらを見れば、ジェイクが通路の中央に置かれた、休憩用のベンチにどっかりと腰を下ろし、更なる仏頂面でこちらを見ていた。
「・・・ジェイク、大丈夫?調子でも・・・悪い?」
○○はジェイクの横に座った。
「・・・いや?」
○○と目も合わせずにジェイクは答えた。
「・・・私、何か悪いことしちゃった・・・かな?」
○○は恐る恐る訊いた。自分では特に何かをした覚えはないのだが、ジェイクのただならぬ雰囲気が、やたらと緊張させるのだ。それに、知らず知らずのうちに相手に不快な思いをさせてしまったということもあるかもしれない。
「・・・いや?」
首を横に振るジェイク。しかし、ジェイクは自分の方を向いてくれない。○○はだんだんと不安になってきた。
「・・・ねぇ、ジェイク・・・?」
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