The man who has another name Nighthawk wants to be your Knighthawk

「埋め合わせになりますよ〜!!寧ろヘリコプターの方がすごいんじゃ・・・!絶対そうですよ!!だってディナーなら別の日にでも行けますもん!!」

 低空飛行でビルの間を縫って進むヘリコプターに、○○は感激を隠せない。助手席から乗り出して見ては嬉しそうな声を上げている。

「ロンさん!!ビルの明かりって夜見るとキレイですよね〜!!ほら!!見てくださいよ、あそこ!!」

 ○○は少し先にあるビルを指さした。フロアの明かりで『メリークリスマス』の文字が作られている。

「あぁ、そうだな」

 しばらくの間低空飛行をしていたが、ローンウルフが急に腕時計に眼をやると徐々に高度が上がって行く。いつまでも街に流れていたクリスマスソングは聞こえなくなり、小さくなったビルの明かりとイルミネーションだけが敷き詰められているようだった。

「ロンさん」

「ん?」

「私ね、ロンさんがサンタさんの恰好で子供たちにプレゼントを配ってたら・・・なんて考えて、もしそうだとしたら羨ましいなって思ってたんです。でね、ロンさんの任務が早く終わったらディナーに行けるかもってワンピースを着たままで居たんです。そうしたら、こうやってディナーよりもすごい所に連れて来てもらえました!!どうもありがとうございます!!最高のプレゼントです!!」

「喜んでもらえて何よりだ」

 ○○の嬉しそうな顔に、ローンウルフもヘルメットの下で微笑んだ。

 真夜中だった空がだんだんと明るくなってきた。

「・・・もうそろそろか・・・」

 ローンウルフは深呼吸するとゆっくりとヘルメットを外し、両手のグローブも外した。


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