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「ジェイく〜ん!!いくよ〜っ!!!」

「おうっ!!いいぜ〜!!○○〜!!!」

 ジェイクと○○の秘密基地に元気よく響く二人の声。場所は基地の庭。○○の持って来たレジャーシートの中央には大きなオレンジ色のカボチャ。しっかりと目と口が描いてある。そして、カボチャの置かれたシートから3メートル程離れた○○には目隠しが。目隠しされた彼女の手には・・・。

「ほら、○○!木刀だぜぃ!」

「ん!!」

 そう、木刀。

 一つ前の季節ならばよく見かけるこの光景。言わずもがな、何を隠そう、秘密基地では『スイカ割り』ならぬ『カボチャ割り』が行われようとしていた。

 幼馴染の二人。いつでも仲が良く、面白いことや楽しいことを考えるのが大好きだった。

「ジェイ君、ちゃんとビデオ撮ってね!」

「おう!任せとけ!」

 ビデオを撮ることも欠かさない!このカボチャ割りが終わった後は、秘密基地のソファーでくつろぎながらビデオ鑑賞なのだ。いつも、何らかの二人のイベントでビデオを撮った後は鑑賞会をするのがお決まりだった。

 しかし、割ったカボチャをどうするかは未定だ・・・。

「○○!」

 ビデオを適当な高さの台に置き、ジェイクが力強く○○の肩に触れる。

「うおりゃーっ!!」

「いぇーいっ!!」

 スイカ割りの大事な儀式、『ぐるぐる回し』。スイカを割る者は目隠しされた後、その場でぐるぐるされなければならない。カボチャ割りも同じである。

「それーっ!10回っ!!!・・・あ、20回ーっ!!!」

 ジェイクがバシバシと高速回転させるため、スーパーに時々ある自動回転ドア状態になる○○。いや、スーパーの自動ドアの回転スピードでは追いつかない。『超高速自動回転ドア』だ。

 何十回転もした後、やがて○○は止まった。そして、ふらふらと進み始めた。


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