ボチャ仕様

「ただいま〜、ハン―ぎえぇぇぇぇっ!!!!!!」

 1時間程の買い物を終えて帰ってきた○○。リビングの戸を開けハンクを見た瞬間に、両手に持っていた袋をドサリと落とした。

 全身がオレンジ色のハンク・・・。頭は、何やらモコモコしたような形の物を被っている。

 1時間前はソファーでくつろいでいたハンク。その彼に、こんな短時間の間にいったい何が起こったというのか。

 ど、どうしたの・・・?

「・・・ハンク?」

 恐る恐る○○が彼の名を呼べば、彼は何ごともないかのように振り返った。

「おお、○○!帰って来たのか!!」

「ハンク!?!?」

 こちらを向いた彼を見た瞬間に、両手に持っていた袋を落とすだけでは物足らず、今度はその場に倒れ込む○○。

 おえぇぇぇぇっ!!!気持ち悪っ!!!

 どうやら○○には、ハンクの恰好が刺激的すぎたらしい。

「○○、何をやっているんだ、そんな所で」

 『それ以上こっちに来ないで!』という○○の静止に全く気付かず、スタスタとやって来る彼。

「ハンクッ・・・」

 すぐ目の前に現れた彼の足に、○○は倒れたまま彼を見上げる。

「うぷっ・・・!!!」

 先程よりも大きく目に入る光景に、○○は更なる吐き気を覚えた。


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