「・・・っ、すまねぇ!○○っ!」

 リビングへと続く廊下、その中程でジェイクは止まり、拳を固くする。

「作り方、知らなくてっ!・・・こんなんに・・・なっちまった・・・」

 両手鍋いっぱいに溶けて固まった砂糖の中心に、割り箸を指したリンゴ・・・。

「ジェイク?」

 ○○は両手鍋をどこに置くべきか迷っていたが、静かに邪魔にならない足元に置いた。

「ジェイク」

 ○○は背伸びをすると、未だに目を逸らしているジェイクの頬にそっと触れる。

「私、ジェイクのこと、大好きだよ!いつも優しくて、恰好よくて、そして・・・こんなに凄いリンゴ飴を作ってくれて・・・!」

 ○○の手はジェイクの頬から彼の背へと回される。

「こんなに凄い飴、どこにも売ってないよね!本当、ジェイクらしい!」

 大きく見開いたジェイクの目。その目に微笑んだ○○はジェイクの胸に顔をすり寄せた。

「ジェイクだけが作れる、ジェイクだけの、ジェイクらしいリンゴ飴!そんなジェイクがいっぱい詰まった飴をもらえる私は、きっと世界で一番幸せだね!」

「○○・・・」

 ジェイクは○○をゆっくりと抱き締める。目を閉じると彼女の香りを探すように柔らかな髪に顔を寄せるた。

やっぱ おめぇのこと 好きだわ・・・


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