あなたからのチョコを他の人のチョコと一緒にする訳ないでしょう?
―フィン君!・・・フィンく〜ん!
あれ?幻聴かな?誰かが僕を呼ぶ声が・・・・・・って!
「○○!まだ帰ってなかったの!?」
「うん。ちょっとね」
いつものように微笑みを浮かべる○○、しかし、フィンの机を見るなり一瞬にしてその微笑みは消えてしまった。
「・・・フィン君、凄い量だね、チョコ・・・」
「凄いよね・・・自分で言うのもなんだけど・・・あぁ!バッグに入りきらないよ〜!」
○○はバッグにチョコレートを詰めようと必死なフィンをただぼんやりと見つめた。
「私も・・・フィン君にチョコ、渡したかったな・・・」
「・・・えっ?」
○○の呟きにフィンの手の動きがぴたりと止まった。フィンがゆっくりと○○の方を見ると、そこにはどことなく悲しげな○○の目があった。
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