士のメリークリスマス

 12月23日23時59分。

 ―カチッ。

 12月24日午前0時0分。ハンクは任務先でクリスマス・イヴを迎えた。あと少しの任務を遂行するだけとなったハンクは、たった今イヴを迎えたことがわかり、自分の恋人である○○を思い出した。○○には24日も25日も一緒に居られないことを話してあった。そのせいか、○○は「会いたい」と言わなかった。しかし、ハンクは知っていた。○○が寂しそうにしていたことを。その寂しさを隠すように、ムリに笑っていたことも。もともと、ハンクの職業柄、二人で過ごせる時間は少ない。それでも○○は、いつも大好きだと言ってくれた。

 さっさと終わらせるか!

 この任務ももう少しで片が付く。帰還して報告し、その後急いで帰れば明け方には家に着くだろう。報告書は後で書けばいい。

 ハンクは任務が終わった後の2日間を休みにしていた。たった今、24日になったのだから任務完了後だってまだまだ24日である。24、25日と○○と一緒に過ごせるのだ。

 残りの任務に集中すべく、ハンクは銃を構えた。


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