The Starry Skies In December

 クリスに手を引かれ連れて来られた所は、家の二階にあるバルコニーだった。このバルコニーは星を眺めるのが好きな○○のために、結婚してすぐにクリスが作った物だった。広めに作られたバルコニーには、木で作られた丸いテーブルと椅子があり、これらもクリスが作った物だった。今、月明かりによって照らされているそのテーブルの中央には何かが置かれていて、白い布が被せられている。

「わぁ・・・!やっぱりきれいだね・・・!!」

 しかし、○○はその白い布には気付かずに、手摺りへと近付き空を見上げた。

 冷たい空気の中、無数の星が輝いている。

 星が大好きな○○。いつ何時星を見ても、やはり素敵だと、○○は眼を輝かせた。

「・・・今日は・・・急にすまなかったな・・・」

 クリスは○○の隣に並ぶと、静かに口を開いた。

 クリスは急にやることになったパーティーのことを言っているのだろう。彼の申し訳なさと感謝が入り混じった表情を、○○はすぐに読み取った。しかし、今日のパーティーのことに関して、迷惑だという感情は○○にはなかった。

「何で?私、混ぜてもらえてすっごく楽しかったよ?」

「・・・そうだったらいいんだが・・・ありがとうな・・・!」

 自分の顔を覗き込むようにして笑顔を見せる○○に、クリスは一瞬驚いた表情をするも、すぐにそれは安堵の表情へと変わる。そして、自然に互いが微笑むと、それを合図とするように、クリスはテーブルに近付き、中央にある白い布をそっと外した。

「クリス・・・!それ・・・!」


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