・・・お前はここのところいつも疲れた顔をしてるな。
疲れを見せないで元気に明るく笑っているのは・・・私に心配をかけないためだろう?頑張り屋のお前のことだ、そんなことは手に取るようにわかる。
でもな、○○・・・お前のそんな顔を、私は見たいとは思わんぞ。
私の横を歩くお前の顔は今にもはち切れんばかりで、もうすぐ冬を迎える冷たい風に攫われちまいそうだ・・・。
何度言っただろうか。無理をするなと。何度言っただろうか。何でも話してくれと。その度にお前は、「何でもないよ」って笑ってみせるんだよな。
何度見ただろうか。私に見られないように独りで泣いてるお前を。その度に私は言ってるんだがな、「独りで泣くな」ってな。
今だってそうだ。
何かあったんだろう?
言ってくれよ。話してくれよ私に。じゃなきゃ、私は何のために○○の傍に居る?
辛いことがあったんだろう?
その気持ち、少しでも分けてくれよ私に。じゃなきゃ、私は何のために○○のすぐ隣に居る?
話を聴くことしかできないかもしれない。いい助言なんかできないかもしれない。力になれないかもしれない。
でも、どうしても言って欲しいんだ。話して欲しいんだ。
私がここに居る訳を、○○の傍に居る理由を、取り上げないでくれ。頼む。
・・・まだ話す気になれないか・・・ならば、この帰り道、少し遠回りして帰ろうか。
私に話すことで更に辛くなるのなら・・・忘れかけた辛さを思い出すのなら、無理に話せとは言わん。○○が話したくなった時に話してくれればいい。私はいつまでもここに居るからな。だが一つ、無理だけはするなよ。
お前が私とは反対方向に顔を向ける時は、そろそろ限界だってことだよな。
涙を見れらたくないのなら、見ないでいてやるから。
何度言っただろうか。無理をするなと。何度言っただろうか。何でも話してくれと。その度にお前は、「何でもないよ」って笑ってみせるんだよな。
何度見ただろうか。私に見られないように独りで泣いてるお前を。その度に私は言ってるんだがな、「独りで泣くな」ってな。
よしよし、やっと泣いたか。
よしよし、よく頑張ったな。
無理にでも私の元に引き寄せれば、お前はいつもそうやって泣きじゃくるんだよな。
全く・・・何度言ったらわかるんだ・・・
無理をするな。
泣いたっていいんだ。
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