ラブラブ大作戦!
自分のベッドの上に、足を伸ばして座るピアーズ。○○はベッドに仰向けになり、ピアーズの膝に自分の頭を乗せた。
「これでいいか?○○」
「うん!ありがとう!!前から男の人に膝枕してもらいたかったんだよね〜。ん〜」
○○はそう言うと、初めての“男の膝枕”の感覚に目を細めた。
「変わってるな、男に膝枕してもらいたいなんて。・・・俺は嫌だけどな」
ピアーズは言いながら、同じ男のBSAA隊員に膝枕をされる自分を想像する。クリスやマルコの膝枕・・・。そして、膝枕の時の特有の絡み合う視線・・・。
うぇっ!!おぞましい!!
ピアーズは、この恐ろしい想像を止めようと頭をぶんぶんと振った。
「・・・ピ・・・」
頭を振るさなか、静かに聞こえた声に視線を移せば、○○の目がこちらを向いていた。そして、彼女の手がゆっくりとピアーズの頬に伸びてくる。“ピアーズ”と自分の名前を呼ぼうとしたのだろうか。
「ん?どうした?」
自分の頬に触れる○○の指。心なしか潤んでいるように見える○○の瞳。
「・・・お願い・・・ピアーズ・・・」
○○のその言葉を聞いた時、ピアーズの心は先程よりも更に跳ね上がった。一つのベッドの上の男女。況して相手は恋人で、このまま組み敷くのは簡単すぎる距離。そして、その恋人は、自分の膝の上で潤んだ視線を向けてくるのだ。ピアーズの理性はもう、先程の『崖っぷち』などではなかった。既に崖は崩れて、必死に落ちないように自分の片腕だけで縁に掴まっているようなものである。いつ、そのまま落ちてもおかしくない。
「・・・○○・・・」
ピアーズは自分の頬にある○○の手をとった。そして、体を少し曲げ、○○の前髪に優しく触れる。絡み合った視線のまま、ピアーズは自分の顔を○○の顔に近づけた。
「・・・お願い!ピアーズ!起こしてっ!!」
「―はい!?」
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