I want to hold your hand
―Snipe Of Love―

「あんた、今日も車か?」

「今日は歩きですよ〜」

 ○○がいつもの4人組のテーブルで注文をとっていると、ピアーズが口を開く。

「外も大分あったかくなったから、たまには歩きたいなって。だから、早く上がれる日は歩こうかと・・・!」

 4月も下旬に入った今日、たまに寒い日はあるものの、ぽかぽかとした陽気に包まれていた。以前から、暖かくなったら歩くのもいいなと考えていた○○は、窓の外へと眼を向ける。

「へぇ。あ、じゃあ、今日は早く上がるのか?」

「はい!今日は9時上がりです!」

 ○○はピアーズたちににっこりと笑った。

 “早くあがれる日は歩こうかと・・・!”この言葉にピアーズは心の中でガッツポーズをする。今まで何回か閉店後に○○を待っていたことがある。それはこれからもしようと思っていたことで、寧ろ毎日でも待っていようかと考えていたピアーズ。○○が早上がりの日には自分も歩いて店に来て、そのまま一緒に帰ればいいではないか!!そして、慣れてきたら、閉店後の遅い時間でも自分が○○を送って帰ればいいではないか。

 例え、○○の早上がりの日がわからなくても、自分が歩きで彼女が車でも、その逆でも気にしない。○○と同様に、ピアーズの家も店から遠い訳ではない。BSAAオフィスの駐車場に車を停めておいて、○○を歩きで送った後に取りに行くことも可能なのだ。

「歩くのもいいよな!」

 ○○と仲良くなる、こんな素晴らしいチャンスは滅多にないとピアーズは顔を緩ませた。


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