「ねえ、暑いんだけど」
「んー?」
「気にすんな」


え、気にしますよ。てかなにこの状態は。
外の気温が何度なのかは知らないけど部屋の中は冷房がきいていて涼しい、はずなんだけど…。私は暑いです、すごく。原因はわかってる。今現在進行形で私にべったりくっついてる赤と銀(いや、白?)というなんとも派手な髪色をしたクラスメートのせいだ。てかなんで一人用のベッドに3人も寝っ転がってんですか、その前にこれ私のベッドなんだけど!


「離れてよ、暑い」
「だとよ、仁王」
「ブンちゃんが離れんしゃい」
「ブンちゃん言うな。お前が離れろ」
「二人ともだよ暑いなあもう」


頼むから私を挟んで口喧嘩すんな。暑い。どんだけ暑いんだって感じだね、うん。でもほんとにマジで暑いんです。だってただでさえ今日は無駄に太陽さんが元気で冷房のスイッチをオンしなくちゃ死にそうだったのに、(ちなみにまだ5月)なんでわざわざこいつらは狭っくるしいとこで寛いでるんだよ。しかもここ私のベッドだから!(2回目)


「あー、もうまじないわ」
「仕方ねえだろぃ」
「仕方ないの意味がわかりません!」
「まあ、細かいことは気にすんじゃなか」
「もういい、あんたらが退かないならあたしが退く」
「「それはだめ」」


この状態に耐えきれなくて、逃げだそうとしたら二人に腕を掴まれて、ベッドに逆戻り。ああもうなんなのこいつらは…!てか待て。あれなんか顔近いんですけど。え、ちょ、!


「っと待てえええい!」
「なんだよいきなりデカい声出すなっての」
「うるさいナリ」
「この状況で黙ってられるかあほう!」
「えー、ちゅーしようとしただけだろぃ」


それが問題だっての!なにナチュラルにちゅーしようとしてんのよ、ふざけんな!あたしたちはそんな関係じゃないわ!


「んなの関係ねえし」
「は、?」
「なまえのこと好いとうよ」
「におっ、てめー!先に言いやがって…!俺もなまえのこと好きだぜ!」


あのー、もう一度言わせてもらいますが…、は?え、なに?今日ってエイプリルフール?今年から5月になりました的な?えー、あたし聞いてないよ。誰か教えてよー。あははは


「って違うわ!」
「「おー、ナイスノリツッコミ」」
「…うざい」
「ひっど!」
「冗談はその頭の色だけにして」
「えー、俺マジなんだけど」
「俺も大真面目じゃ」
「はあ…」


頭痛いよ。なんでいきなり告られてんのあたし。しかも大人気のテニス部レギュラー2人に。ああもう!これバレたらあたし女の子たちにいじめられちゃうよふざけんなよ。てかあれだよね、こいつらマジか?なんであたし?確かに他の子たちよりは仲良しかもしれないけどさ。…ほんとからかわれてるとしか思えないんだけど!ブンちゃんはまだしも、仁王なんて嘘の塊、は言い過ぎか。とにかくやつは詐欺師なんて呼び名付いてるくらいなんだから疑うわ


「なーにため息なんかついてんだよぃ」
「あんたらのせいだよ」
「そんなに信用してない?」
「特にあんたはね、仁王」
「まーくん悲しいナリ」
「…、」
「あ゛ー!もうお前めんどくせーな!」
「なっ!」
「だからさ、もう一回言うけど、」









好きです。付き合ってください

きれいにハモった言葉と一緒に差し出された2人の手。どっちを取るか、はたまたどっちも取らないか。まだわからない



−−−−−−−


話それすぎ(^q^)

090531



「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -