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「酢昆布〜、こがな所でなにしゆう」

『え!?いや、えー…っと…夕涼み?』

「宇宙でかえ?」


アハハハ、変わった女子じゃのーと笑う辰馬に溜め息が出る。

何て言うか…ここ最近辰馬を見てると動悸がする。

これは病気かと陸奥さんに相談したけど知らんと一蹴されたのもつい最近の話。


『あの、辰馬って誰かと居る時に動悸とかある?』

「動悸?そりゃあ恋じゃなかか?」

『ゴホッ!!あ、有り得ないわ、それ。』


いやいや、私がこんな馬鹿相手に恋?

いやいやいや…ない、有り得ないからね、本当。


「う〜ん、恋じゃないとすりゃあなんかのぉー…」

『病気?』

「病気!?そりゃあいかん!!腕の立つ医者の居る星に寄らんと!」

『…!いやいや!私の話じゃないから!!』

「へ?ほうか、ならいいんじゃ!」


アハハハー、良かった良かった!とまた笑う辰馬にもう一度小さく溜め息を吐いた。

…にしても病気って言った瞬間にあんな真剣な顔して…なに、そんなに私が心配か…。

なんかちょっと嬉しい…。


『…え?』


なんで嬉しい?え?


「酢昆布?どうしたんじゃ?」


グッと顔を覗き込まれればボッと顔の熱が上がったのを感じて、私は思考をグルグルと巡らす。


『…っ…!あ、あ…』

「あ?」

『有り得ないィィィイイイイ!!』


まさか本当にこれが…!?




(ももももも、もしかして初恋!?)







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