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『急にごめんなさい』

「いや、俺も誘おうと思ってたんだ」


煙草を銜えながら小さく笑えば桜は安心したように笑った。


「とりあえず好きなモン頼めよ」

『はい』


それから最近のドラマがどうとかどうでもいい話をしながら一緒に過ごした。


『凄く美味しかった…また行きたいです』

「…そうだな…次は友達として…な」

『…え?』

「悪かったな…今まで」

『土、方さ…』

「俺はお前が好きだ…けどな」


桜の目をしっかり見ながら自分の想いを告げる。


「俺はお前に世界で一番幸せになって欲しい」

『…!』

「例え幸せにするのが俺じゃなくてもな」

『っ…ありが…とう…』

「また泣くのか?」


苦笑いを浮かべながらくしゃくしゃと頭を撫でてやる。


涙目で笑った桜の顔は凄く綺麗だった。



(…幸せになれよ)



進、後書




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