『ふふーん』
今日は初の給料日で仕事も午前中だけ、気分上々…。
となるとやることは一つ!
『買い物…!』
沢山のお金が入った給料袋に鼻歌を歌いながらスキップで万事屋へと向かう。
『ただいまー!』
「お帰りなさい、桜さん」
『あれ?銀さんと神楽ちゃんは…?あ、お妙さん九兵衛くんこんにちは』
万事屋に帰れば銀さんと神楽ちゃんの姿はなくて志村姉弟と九兵衛くんの姿。
「銀さん達は仕事ですよ、僕も別の仕事だったんですけど先に帰ってきて…そしたら丁度姉上達が来たんです」
『なるほど』
せっかく早く終わったし給料日だったから買い物付き合って貰おうと思ってたんだけど…仕事じゃしょうがないか…。
「そうだわ、桜ちゃんも一緒にどうかしら?」
『え?』
ポンと手を叩いたお妙さんに視線を向けて首を傾げる。
「妙ちゃんがいいなら僕は構わないよ」
『え?え?』
は、話が見えない…あれ?こんなの前にもなかったっけ?
良かったなんて笑うお妙さんとお妙さんの笑顔に少し顔を赤くする九兵衛くん…あー…どっちも美人だな…じゃなくて!
『あのー…話が見えないんですけど…』
「あら、ごめんなさい。丁度私達で買い物にでも行こうかなんて話していたんだけど…良かったら桜ちゃんも一緒にどうかしら?」
『…!』
い、行きたい…行きた過ぎる…!
お妙さんと九兵衛くんに囲まれて買い物とか凄くそそられる…!
ん?いや待てよ…でも…
『迷惑じゃないですか…?』
チラリと九兵衛くんを見やる。
だってそうだろう…あくまで九兵衛くんはお妙さんが好きなわけだし、私が行かなければデートなわけで…。
「いや…桜ちゃんがいいなら一緒にどうだろう?」
『あ…えーっと……じゃあ是非…!』
そこまで言ってくれるなら行かないわけにはいかない、となれば…。
『じゃあ…すぐ用意するんでちょっと待ってて下さい…!』
慌てて奥の部屋に入って給料袋から必要な分だけのお金を財布に入れて残りのお金が入った給料袋はこの世界に来た時に持ってた鞄に入れて髪を整える。
『よし。』
居間に戻って二人を見る。
『お待たせしました!行きましょうか』
笑顔で頷いてくれた二人にホッとしながら新八くんに留守番を頼んで万事屋を出た。
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